50Gバイト無料のクラウドサービス「MEGA」スタートMEGAUPLOAD閉鎖から1年

MEGAUPLOADでの著作権侵害で逮捕され、米司法省から起訴されているキム・ドットコム氏が、MEGAUPLOAD閉鎖の1年後に当たる1月19日、新たなクラウドサービス「MEGA」を公開した。50Gバイトまで無料で保存できるファイルは、2048ビットRSA鍵で守られる。

» 2013年01月20日 08時40分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 昨年1月19日に著作権侵害の疑いで閉鎖に追い込まれたオンラインストレージサービスMEGAUPLOADの創業者、キム・ドットコム(本名はキム・シュミット)氏は1月19日、新生クラウドサービスMEGAをβ公開したと発表した。日本語にも対応しており、Webサイトからサインアップできる。ドットコム氏のツイートによると、公開1時間で10万人が登録したという。

 mega 1 プライバシー重視を強調するMEGAのトップページ

 ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力するだけでアカウントを作成できる。無料で利用できる容量は50Gバイト。ログインには2048ビットRSA鍵が採用されている。データ転送と保存ファイルはすべて暗号化される。最も推奨されるWebブラウザはGoogle Chromeだ。

 mega 2 ログイン画面
 mega 3 ファイルマネージャー画面。筆者の環境ではアップロードできなかった

 有償サービスは、月額9.99ユーロ(500Gバイトでバンド幅が1Tバイト)〜月額29.99ユーロ(4Tバイトでバンド幅8Tバイト)。有償サービスへのアップグレードは再販業者を通じて行う必要がある。

 ファイルを他のユーザーと共有するには、そのファイルのURLと、そのURLにアクセスするための鍵を共有したいユーザーに連絡する(ヘルプには、「この鍵を安全に送付することはユーザーの責任」とある)。ファイルを共有しようとすると、「MEGAは著作権を尊重しており、ユーザーに著作権法の順守を求めています」という警告が表示される。

 MEGAの前身となるMEGAUPLOADは、ライセンス付きコンテンツの無断アップロード先として利用されることがあったため、2012年1月19日に米司法省(DOJ)と米連邦捜査局(FBI)がドットコム氏を含むMEGAUPLOADの関係者7人と企業2社を、世界での大規模なオンライン著作権侵害などの疑いで起訴し、サービスは閉鎖された。この訴訟はまだ係争中(ニュージーランドのメディア、Stuffによると、最初の審議は8月12日に行われる予定)で、MEGAUPLOADに保存されているユーザーデータは、まだ凍結された状態だ。

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