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» 2014年01月08日 08時00分 UPDATE

VOYAGE流・企業文化構築プロジェクトの全貌:【第2回】社内をプロジェクトに巻き込む絶妙のタイミングとは? (1/2)

今回は企業改革の一環として取り組んだ実際のオフィスリニューアルプロジェクトを題材に、プロジェクトの成否を分けるポイントを紹介する。

[青柳智士(VOYAGE GROUP),ITmedia]

 前回は、経営理念の改革プロジェクトと、そこから生まれたCCO(最高文化責任者)の役割についてお話ししました。今回は、具体的なプロジェクトの一例として、社内外を巻き込んで進めていったオフィスリニューアルを取り上げ、そこで私が学んだプロジェクト管理の勘所を読者の皆さんと共有できればと思います。

 2010年2月、当社は経営改革の一環としてオフィスリニューアルおよび増床を行いました。背景には、事業拡大に伴って社員の増員を見込んでいたことや、Webサービスのシステム基盤を支えるシステム本部から「サーバなどのハードウェアを拡張したい」という要望などが上がっていたことがあります。

 こうした物理的な面に加えて、毎日この場所で働く社員一人一人が快適であること、そして何よりも、経営理念が具現化された空間を作ることで、社員にその浸透を図り、来客や学生など社外の人たちに対しても、VOYAGE GROUPという会社のブランディングを推進していきたいという意図がありました。

 オフィスリニューアルプロジェクトは、2009年10月、私とコーポレートデザイン室の女性社員という少人数のメンバーで発足し、スタートからカットオーバーまでわずか4カ月でした。なぜこのような短期間でプロジェクトを完遂できたのでしょうか。

 そのポイントの1つが、ゼロ段階からいろいろな社員を巻き込んでいくのではなく、コアメンバーでグランドデザインを描いた上でプロジェクトを進めていった点です。これはシステム開発プロジェクトなど、あらゆるプロジェクトに共通することですが、失敗プロジェクトの典型例として、多様な意見を求めたいがあまり、必要以上の人員をプロジェクトに配備した結果、プロジェクトリーダーの舵取りが困難になるということがあります。

 今回のオフィスリニューアルも、実際に働く社員の意見を広くあまねく聞くとなると、社員個々人のオフィスに対する強い主観が入ってしまい、巻き込んだものの収集がつかなくなり、結果として混乱したプロジェクトになってしまうという懸念は容易に想像できました。

 しかし、オフィスのような全社がかかわるプロジェクトにおいて、最初から最後までまったく社員を巻き込まないで、閉じたメンバーだけでプロジェクトを進めるのも考えもの。こうした“密室会議”に対してそのほかの社員がしらけてしまい、たとえ優れたプロジェクトであっても批判的なものに見られてしまいがちです。

 そうした状況において、今回のプロジェクトを通じて感じたのは、「巻き込むタイミング」がいかに重要であるかということです。グランドデザインがグラグラしている状態で不必要に社員を巻き込んでも、それこそ船頭多くして船山に登る状態になってしまいます。

オフィスリニューアル前の会議室リニューアル後の会議室リニューアル後の執務スペース 左から、オフィスリニューアル前の会議室、リニューアル後の会議室、リニューアル後の執務スペース
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