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» 2014年01月21日 08時30分 UPDATE

VOYAGE流・企業文化構築プロジェクトの全貌:【最終回】社員一人一人が企業文化の語り手となるためには (1/2)

今回は採用プロジェクトの具体例を用いてプロジェクトリーダーとして押さえておきたいポイントを紹介します。

[青柳智士(VOYAGE GROUP),ITmedia]

 ここまでの連載で、経営理念やオフィスリニューアルを通じて企業文化を変革させるプロジェクトをお話ししてきました。最終回では、変革した企業文化を根付かせ、社外に発信していくためにプロジェクトリーダーとして必要なことを具体的な採用プロジェクトを通して紹介していきます。

 「企業文化って何? CCOって何?」と社内の理解がないところから始まった変革プロジェクトは、経営理念の見直し、オフィスリニューアルによって、抽象的な言葉から作り上げたい企業文化というものに対する社内理解は徐々に深まっていきました。さらにしっかりと根付き、社外に発信していくという意味では、採用(特に新卒採用)がその役を大きく担っています。

 背景をお話しさせていただくと、VOYAGE GROUPでは通常の新卒採用とあわせて、6年前から他社との差別化としてインターンシップを強化してきました。我々はベンチャーであり、知名度も安定性も大手企業と比べると低い中で、同じやり方で良い人材が採用できるわけではありません。採用できたとしても、そこに継続性や再現性はありません。そこで、VOYAGE GROUPでは出会いたい人材層に絞ったインターンを強化しました。当初は、総合職向けの「Frontier(新規事業創出プログラム)」、エンジニア職向けの「Treasure(もの創り実践プログラム)」の2つでしたが、現在では、合計5つのインターンを実施しています。

変えるもの、変えないものを明確にする

 この新卒採用と5つのインターンシップで年間100人強の社員が何らかの形でかかわっています。採用人数に対してここまでの社員を動員しているのは、単に採用だけが目的なのではなく、採用を通じて社員自身がVOYAGE GROUPを改めて理解し、社外に発信してもらいたいという狙いがあるからです。

 「経営理念はこうだよ」と経営陣や私から話すことも重要なのですが、学生に面接などで「VOYAGE GROUPってどんな会社ですか?」と質問を受けて社員に自由に回答してもらった方が、企業文化を根付かせるフェーズでは有効だと思っています。また、学生の立場で考えてみても、経営陣の話と同等かそれ以上に実際に入社してから一緒に働くであろう多くの先輩社員の生の声を聞けたり、インターンでの社員の接し方を見ることができたりする方が働く上でのリアリティがあるでしょう。

 今でこそこの考え方はあえて言葉にせずとも社員に伝わっていると感じていますが、当時は「かかわっている社員数に対する採用効率が悪いのではないか?」といった声も上がっていました。確かに、採用効率だけの観点で見てしまうと否めないのですが、より良い企業文化を作り、中長期的に会社を成長させていくためにも、このスタンスを崩さずに覚悟を持って取り組んできました。

 しかし、事業部サイドからみれば採用にかかわるよりも足元の事業に目がいってしまうのも理解できるので、より納得感を得るために、社員からの意見に対して「何を変え、何を変えないか」を明確にしていきました。具体的には、インターンシップや採用にかかわる全社人数などの採用戦略は変えず、一人当たりがかかわる時間を柔軟に変えて戦術レベルでチューニングしていきました。これにより、事業部サイドでのリソースの圧迫を最低限に抑えながらも、採用活動にかかわる人数を増やし、より多くの社員と学生の接点ができるようにしました。

 プロジェクトリーダーの役割の1つに、かかわるメンバーに主体性を持ってもらうことがあると考えています。今回で言えばVOYAGE GROUPという主語を使って未来を語り、他部署でも自部署のように感じられるように、議論を進めていくことがプロジェクトリーダーとして重要なのです。

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