Facebook利用のセキュリティ10カ条、再点検のススメ萩原栄幸の情報セキュリティ相談室(1/2 ページ)

日常が変わることも多い年度の節目に、SNSへ投稿する機会は増えるだろう。今回はFacebookを例に、普段の利用シーンも含めてセキュリティの観点から気を付けるべき10カ条を取り上げてみたい。

» 2014年03月14日 08時00分 公開
[萩原栄幸,ITmedia]

 卒業や進学、就職や異動など、年度の節目にこれまでの日常が変わる人は多いだろう。本人や周囲の人も含めてそうした変化をSNSに投稿する機会も増えてくる。そこで今回は、再確認の意味も含めて、ぜひ気を付けてほしいFacebook利用でのセキュリティ10カ条をお伝えしたい。

第一条:「友達リクエスト」は慎重に

 以前にもお伝えしているが、「友達リクエスト」はくれぐれも慎重にしてほしい。最近では個人情報を盗むために、第三者がダミーのアカウントや実在の友人になりすまして、ターゲットのユーザーに「友達リクエスト」を送り付けるケースが散見されている。本人なのかどうかを確認してから承認ボタンを押しても遅くはない。

 一度承認してしまうと、ユーザー自身だけでなく友人たちの個人情報までも盗まれてしまう。ユーザーの中には、たまに「構わない」という意識の人もいるが、不注意に承認してしまうことで、友人に迷惑をかけることにもなりかねず、漏えいされる個人情報も氏名や生年月日、性別、掲載写真から、家族の情報や友人の情報、出身地、学歴、勤務先、その他の登録情報に及ぶ。Facebookに掲載した記事や写真から、明示していない情報までも特定されてしまう危険も高い。

第二条:顔写真が変なところで利用されている可能性も

 例えば、あなたが女性でそこそこの美人なら、その顔写真は出会い系サイトやお見合いサイトなどで不法に使われる可能性もある。現実に被害に遭った人も多い。男性でも偽造パスポートや男性専門サイトに使われるケースもあるので注意して投稿すべきである。

第三条:オープングラフ機能に注意する

 Facebookのビジネスモデルの1つに「Open Graph(オープングラフ)」機能がある。Mobli、Viddyなどの動画共有サイトを見たり(10秒以上)、Yahoo!ニュースに「いいね」を押したりして投稿すると、自動的にFacebookに投稿される仕組みだ。これを自動設定しておくと、本人が気付かないうちに投稿されてしまう。あなたがセクシー動画を見ていたことも、知らないうちに友人たちへ公開されてしまうので、注意をした方がいい。

第四条:Facebookのアプリは利用しない方が賢明

 これはネット記事でも数多く紹介されているので、ご存知の方も多いだろう。Facebookではアプリセンターからゲームを中心としたアプリをダウンロードでき、利用者も増加しているらしい。しかし、ユーザーがあまり意識していないうちに、個人情報を利用するアプリが多く、友人の個人情報までアプリ提供者にコピーされる危険性が指摘されている。筆者は試していないが、ある関係者は「危険だからお勧めできない」と話していた。

第五条:うかつに予定を投稿すると危険な目に遭う(かも)

 ついつい、「家族で来週から10日間ハワイに行ってきます」とか、「宝くじで100万円が当たりました!」と個人情報を投稿してしまう人がいる。だが、これがもとになって実際に起きた事件では、家族旅行の予定を見た空き巣が投稿から住所地を割り出して犯行に及んだケースや、高額賞金の喜ぶ投稿をみた窃盗団が投稿者の自宅で強盗を働いたケースがある。

 Yahoo!のリアルタイム検索から日本語で「明日は旅行」「来週は旅行」などと検索しても、何件かヒットする。これをもとに個人情報を探って自宅の場所が分かれば……。犯罪者は心置きなく空き巣ができるわけだ。

簡単な検索でも「楽しげな予定」がどんどん表示されてくる(イメージです)
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