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» 2015年01月30日 07時00分 UPDATE

萩原栄幸の情報セキュリティ相談室:いま一度考えたいSNSの使い方とセキュリティ (1/2)

Facebookで知らない人から「友達リクエスト」が来ても承認しづらいが、よく知っている人からでも困ったケースが起きた。便利で危険なSNSについて再考する。

[萩原栄幸,ITmedia]

 確定申告の時期が来た。筆者のように独立している人の手元には「支払調書」が届く。サラリーマンでいう給与明細のようなものだ。昨年も講演やセミナー、コンサルティング、テレビ出演、インタビューと、月に3、4回のペースで筆者の「ブ男」を世間様に出してきたかと思うと、お恥ずかしい。幸いにも講演やセミナーを聞かれた方から良いご評価をいただいているのだが、中には「うーん」と考えてしまうことがある。

「友達」をリクエストされても……

 講演やセミナーを聞かれて「講演内容に感激しました」「お話の内容は同感です」といったメールをいただくのはうれしいが、いつも憂鬱になるのが、事前に連絡をすることもなくFacebookで「友達リクエスト」をされるケースだ。

 筆者は東京の下町育ち”(高校まで北千住に住んでいた)なので、昔は人を疑うことがない性格だった。しかし情報セキュリティの仕事に就いてからは、内部犯罪の調査やシステム監査、サイバー攻撃の対応、犯罪心理学に基づく被疑者との面談や駆け引きなど、「人を見たら泥棒と思え」と考えなければいけないほどの葛藤を抱えて作業をしている。

 友達リクエストをされる方の多くはセミナーの受講者だが、やはり全く知らない人を、気軽に「友達承認」することはできない。なぜなら、SNS上で自分だけの個人情報をさらけ出す程度なら構わないが、承認して“友達”になった多くの方々のプライバシーまでほとんど丸見えになってしまう今のSNSの仕組みは、到底我慢ができないからだ。

 筆者が自分の意思で「友達承認」をする場合は、現実の世界で一緒に仕事をしたとか、どうしてもFacebookでしか連絡ができない方(最近増えているが)に限っている。2014年に承認希望を出した方は、たしか4人だった。

それでも危険……

 しかも、このように注意していても最近では避けるのが難しい状況になっている。先日も月に何度か学会や金融機関でお会いしている某教授から筆者に「友達リクエスト」があった。つい「あの人なら」と承認ボタンを押しそうになったが、その教授とは既に2年も前に「友達」になっていたのだ、教授に問い合わせをすると、「そんなバカな! 私ではない」とおっしゃる。つまり、このリクエストは「なりすまし」だった。

 仕事柄から、このような手口で個人情報を収集している人間が存在することは知っていたが、実際に直面してみると怖い。こういう有様だから、セミナーを受講された方々からの「友達リクエスト」は、連絡できる限りは実際に電話をして確認してから、承認の可否を決めている。善意でリクエストされている方々には申し訳ないものの、これは「自己防衛」ということでご理解をいただきたい。

 なお、筆者がFacebookやTwitterなどのSNSに登録しているのは、実際に試行錯誤しながら使ってみて、その便利さと危険性を評価するためでもある。回りの方々に気が付かれないよう様々な実験をすることがあり、サービスによってはアカウントも幾つか持っている。

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