1月に、Skylakeプロセッサを搭載したWindows 7/8.1に関するサポートポリシー変更発表された。この変更は企業のPC展開やIT環境にどんな影響を与えるのだろうか。
MicrosoftのWindows&デバイス部門担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるテリー・マイヤーソン氏は、1月15日にWindows BlogでWindows OSのサポートポリシーを変更することを発表し、企業のIT部門に大きな影響を与えた(関連記事)。
このサポートポリシーの変更により、IntelのSkylakeプロセッサ(第6世代Coreシリーズ)でWindows 7/8.1を使用しているPCについて、サポート対象リストに掲載されている製品は2017年7月17日までサポートされるが、その後はサポートが縮小していく。
元々Windows 7は、2015年1月13日にメインストリームサポートが終了しており、現在は2020年1月14日まで延長サポート期間に入っている。延長サポート期間の間はセキュリティパッチなどが提供される。Windows 8.1(Windows 8はWindows 8.1へのアップグレードが必須)はメインストリームサポートが2018年1月9日まで、延長サポートが2023年1月10日までだ。
マイヤーソン氏は、ブログで以下のようにコメントしている。
「Skylakeの法人向けリリースが近くなりましたら、サポートポリシーの明示を含め、Windows 10、Windows 7、Windows 8.1 に関して企業のお客様に向けて推奨事項を詳しくお伝えしたいと考えています。Windows 10 開発の初期段階からそうであったように、マイクロソフトはWindowsとチップに注目し、Windows のエクスペリエンスに期待される機能についてお客様から率直なご意見を伺いたいと考えています。
(中略)
2017年7月17日まで、サポート対象リストに掲載されるSkylakeデバイスは、Windows 7およびWindows 8.1でもサポートされます。18か月間のサポート期間中にこれらのシステムをWindows 10にアップグレードし、期間終了後もサポートを継続して受けられるようにすることをお勧めします。2017年7月以降も、特に重要なWindows 7およびWindows 8.1のセキュリティ更新プログラムはこれらの構成に対応し、他のデバイスのWindows 7またはWindows 8.1プラットフォームでの信頼性や互換性に関するリスクがない場合にリリースされます」(Windows Blog日本語版より)
このように、Skylakeプロセッサで動作しているWindows 7/8.1のサポートが2017年7月17日以降、直ちに終了する訳ではなさそうだ。ただし、MicrosoftやPCメーカーはSkylakeプロセッサでのWindows 7/8.1のサポートを縮小していく。
つまり2017年7月17日以降は、Windows 7/8.1を搭載したSkyalakeのPCでは致命的なセキュリティの問題を修正するパッチしか提供されなくなる。そのパッチも、Windows 7は2020年1月14日まで、Windows 8.1は2023年1月10日までとなる。このため、MicrosoftやPCメーカーはSkylakeプロセッサを搭載したPCを2017年7月17日までにWindows 10へアップグレードしてほしいと強く推奨している。
また、Skylakeプロセッサ以降にリリースされるIntelのKaby Lakeプロセッサ(開発コード名、2016年末リリースの予想)、AMDのBristol Ridge(同、2016年中盤リリースの予想)、Qualcommの8996プロセッサなどは、Windows 10のみサポートする。
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