(更新)Creative Cloud更新版、ユーザーのファイルを勝手に削除

Creative Cloudのバージョン3.5.0.206をMacにインストールすると、アルファベット順に並んだルートディレクトリの中で先頭にあるフォルダのコンテンツが削除されてしまう現象が確認された。

» 2016年02月15日 07時00分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

 米Adobe Systemsが公開したMac版のCreative Cloud更新版をインストールすると、ユーザーのファイルが勝手に削除されてしまうという現象が報告され、Adobeは更新版の配信を中止して調査に当たっていることを明らかにした。

 この問題は、データバックアップサービスBackblazeの報告で発覚した。Backblazeでは、Creative Cloudのバージョン3.5.0.206をMacにインストールすると、Backblazeのサービスに使われている「.bzvol」という名称の隠しルートフォルダ内のファイルが削除される現象を確認。その様子を映した動画も公開した。

Backblazeが公開した動画
インストール完了後にファイルが消えた

 影響を受けるのはBackblazeにとどまらないことも分かった。削除されていたのはアルファベット順に並んだMacのルートディレクトリの中で先頭にあるフォルダのコンテンツで、Backblazeのフォルダは「.bzvol」という名称でたまたま先頭にあったことから削除されていたという。

 Ars Technicaによると、Macでは多くの場合、「.DocumentRevisions-V100」というフォルダが一番上にある。このフォルダはMacの自動保存機能に使われていて、削除されれば問題を引き起こす可能性もある。

 Adobeの広報はArsの取材に対して一部のユーザーに問題が起きていることを確認し、問題が解決されるまでCreative Cloudの更新版の提供を中止したことを明らかにした。

2016年2月16日更新

 Adobeは問題を修正したCreative Cloudのバージョン3.5.0.209をリリースし、提供を再開している

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