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» 2016年07月28日 07時00分 UPDATE

スマホで建物ごとの震度を計測、SAPが「my震度」システムを無償提供

建物の揺れを計測できるスマホアプリを利用し、取得したビッグデータを地域防災などに役立てるシステムを無償提供する。

[ITmedia]

 SAPジャパンは7月27日、白山工業と共同で建物の揺れを計測できるスマートフォンアプリを利用した震度計測と震度ビッグデータ活用システムを無償提供すると発表した。

 このシステムは「my震度」と呼ばれ、アプリをインストールしたスマートフォンを簡易な震度計としてビルや住宅などの建物に設置し、日常的に起きている軽微な地震の揺れのデータを収集・解析し、大地震時の建物の揺れ方を予測する。

 取得したデータはスマホ震度計のオーナーにフィードバックされ、地図上にもマッピングされる。SAPではこれを「震度ビッグデータ」として提供し、地域防災や都市行政、学術研究などに役立ててもらうことを想定している。

 白山工業は地震計のトップベンダーで、スマートフォンに内蔵されている加速度センサーを利用して簡易な震度計とする技術を確立していた。

 「my震度アプリ」はiOS 9で利用可能。観測データをネットワーク経由で「my震度サーバ」に収集、蓄積する。my震度サーバはSAP HANA Cloud Platform上に構築され、インメモリ技術を利用してリアルタイムに分析・処理するできる。

 マッピングデータは、プライバシーを考慮して100メートル四方のレベルに粗くして表示されるが、地域の自治会や商店街の管理組合、近隣の工場施設などが共同利用し、建物の揺れの違いを確認しながら大地震に備えた効果的な防災対策に活用できるという。個人利用でも建物の住人や所有者、遠隔地に住む関係者が揺れ方を把握できる。

 将来的には、大地震時の倒壊可能性の予測、全壊・半壊の判定支援などにも応用できるという。同社では、顧客企業やパートナー企業、地方自治体、研究機関・大学などに設置協力を呼びかけ、10月以降は一般向けにも提供し、今後3年間で1万台のネットワークの構築を目指す。また、アジアなど世界に広げることも視野に入れている。

 地震計は高価なことから、建物ごとに揺れを測るという発想がこれまでになく、新システムは個人や企業単位で可能になるほか、プライバシーにも配慮することで、地域レベルでの対策への活用を実現した。

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