実際のところ、Windows 10の無償アップグレードを見送った方のほとんどは「次に買い換えるときにWindows 10にすればいい」と思っているのではないかと想像します。また、そもそもPCをほとんど使っていない場合も、OSをアップグレードするという理由はほとんどないのではないかと思います。たまに電源を入れて調べ物をしてみたり、年賀状を印刷するという用途にしか使っていなかったとしたら、いくら無償とはいえOSアップグレードまでして……と思う気持ちも分かります。
“Windowsマシンをバリバリ使っているわけではないので、Windows 10を見送った”という場合、もはやPCは不要なのかもしれません。そんな場合は、Windowsではなく、AndroidやiOSといった「タブレット」を選ぶという手もあります。
タブレットはスマートフォンと同じ感覚でメールもWebも閲覧できますし、持ち運ぶのも簡単。データはクラウドに置くことがほとんどなので、一度タブレットを使うようになったら、もう「バックアップ」や「データ管理」などは気にしなくて良くなるかもしれません。
Windows 10アップグレードの「大騒動」は、2016年7月末をもって終了しました。その波にのまれなかった皆さんは、もしかしたら「タブレット」に向いている人たちなのかも……。この機会に、自分にとって「PCじゃないと出来ないこと」がどのくらいあるのか、棚卸ししてみるのもよさそうです。
元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め、趣味と仕事を公私混同しつつ日々試行錯誤中。
筆者より:
2015年2月10日に本連載をまとめた書籍『デジタルの作法〜1億総スマホ時代のセキュリティ講座』が発売されました。
これまでの記事をスマートフォン、セキュリティ、ソーシャルメディア、クラウド&PCの4章に再構成し、新たに書き下ろしも追加しています。セキュリティに詳しくない“普通の方々”へ届くことを目的とした連載ですので、書籍の形になったのは個人的にも本当にありがたいことです。皆さんのご家族や知り合いのうち「ネットで記事を読まない方」に届けばうれしいです。
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