中国ADUPS製ファームウェアのセキュリティ問題、日本向けスマホに影響なし

ADUPS製のファームウェアを搭載するBLU ProductsのAndroid端末で誤ってユーザー情報が送信されていた問題で、他の端末メーカーへの影響も懸念されていた。

» 2016年11月22日 14時35分 公開
[ITmedia]

 中国Shanghai Adups Technology(ADUPS)製のファームウェアを採用したAndroid端末で、誤ってユーザー情報が送信されていた問題は、他の端末メーカーへの影響も懸念され、ネットを中心に多くのユーザーが不安視していた。そこで、ADUPS製ファームウェアの採用メーカーとして報じられた端末メーカーでの影響について、日本での状況を確認した。

 この問題は、米セキュリティ企業のKryptowireが指摘したもの。米国で販売されていたADUPSのファームウェアを採用するBLU Productsの一部端末で、SMSの内容や連絡先などの情報が外部に送信されていたことが分かった。ADUPSは、適正なアップデートとサービスを提供する目的で、一部顧客の要望から開発した機能が、誤ってBLU Productsの一部端末に搭載されていたと説明。BLU ProductsがADUPSに抗議したことを受け、ADUPSはこの機能を無効化し、問題を解決するための作業を進めるとしている。

ファームウェア問題に関するADUPSの声明

 問題を報じた米紙New York Timesや、ADUPSのWebサイトなどによれば、ADUPSのファームウェアは端末メーカーや半導体メーカーなど数百社の製品に採用されていたといい、ユーザーの間でこの問題の影響を心配する声が挙がっていた。

 国内で多数のスマートフォンを販売しているファーウェイ・ジャパンは、「日本で提供している製品ではADUPSを採用しておらず、影響はありません。顧客のプライバシーとセキュリティを最重要課題に位置付けおり、積極的に取り組みを進めています」とコメントしている。

 またZTEジャパンも、「徹底した調査を行った結果、日本で販売されている製品に報道で指摘された問題は該当しないことが確認できています。常に利用者のセキュリティとプライバシーを最優先しており、今後も引き続き、利用者のプライバシーと情報保護を確実に行っていきます」と表明した。

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