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» 2016年12月13日 17時49分 UPDATE

デジタル変革の拡大、クラサバの後退――2017年のIT市場10大予測 (1/2)

IDC Japanが2017年の国内IT市場で鍵を握る技術やトレンドを発表した。

[ITmedia]

 IDC Japanは12月13日、2017年の国内IT市場の動向予測を発表した。鍵となるという技術や市場トレンドなど10項目を挙げている。

 同社が発表した10項目の要旨は次のとおり。

IDC Japanが発表した2017年のIT市場予測(同社サイトより)

1.産業間のエコシステム連携によって、第3のプラットフォーム上にDXエコノミーが萌芽する

 IDCは、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、クラウド、ソーシャル技術などを「第3のプラットフォーム」と定義。DXは、「第3のプラットフォームによって顧客が体験することや、企業が新たな生産性のレベルを達成するビジネス機会を生み出すこと」と定義している。DXに関わるサービスは、ビジネスに関連するパートナーやクライアントとの協業を通して新規ビジネスを創造するエコシステムの形成を促しており、戦略的なパートナーシップによるエコシステムの構築がビジネス展開の迅速性や優位性の確保の支援につながる。2017年はエコシステムによる産業内や産業間の連携がマクロ経済に影響を及ぼし、新たなDXエコノミーを形成する変革の萌芽が見られる。

2.第3のプラットフォームへのICT支出が第2のプラットフォーム支出に並ぶ

 2017年の国内ICT市場全体の成長率はマイナス0.6%、2015年〜2020年の年間平均成長率はマイナス0.3%と予想。しかし、第3のプラットフォームの年間平均成長率は3.7%の成長を見込む。2017年にはクライアントサーバシステム(第2のプラットフォーム)の支出額に肩を並べ、2020年には55.3%になるとの見通し。第2のプラットフォームは年間平均成長率マイナス4.3%で減少していく。

3.ランサムウェアの被害拡大が、脅威インテリジェンスと認知システム/AIを活用したセキュリティ製品の開発を加速する

 2016年は暗号化型ランサムウェアが活発化し、被害が急拡大。企業や法人組織が標的にされ、多額の身代金が要求されている。ランサムウェアを含むマルウェアの侵入を完全に防ぐことは不可能に近く、侵害の早期発見と迅速な対応が必要。そのためには、セキュリティ関連データ(脆弱性、不正IP、セキュリティログ、ユーザー情報、リスク情報など)をリアルタイムに収集して相関分析を行うことで異常を検知するインテリジェンスの仕組みや、セキュリティアナリストの人材不足を補うために、認知システム/AI(人工知能)を搭載したセキュリティ対策が使用される。

4.DXを実現するハイブリッドクラウドとAPIエコノミーの拡大が加速する

 AIや機械学習、IoTプラットフォームなどはクラウド基盤の利用が一般化し、従来型のIT環境では対応が困難。異なる機能を有するクラウドをAPI経由で連携させ、新しい価値の創出を迅速に実現するハイブリッドクラウドが大きな潮流になっている。DXとハイブリッドクラウドを経営戦略(特に成長戦略)の中核とする企業が急増し、技術の進化とユーザー企業動向の変化から、ハイブリッドクラウドとAPIエコノミーが加速しながら発展する。

5.IoT事業者の競争軸は「IoTプラットフォーム」から「データアグリゲーションプラットフォーム」にシフトする

 IoT事業者は「データアグリゲーション」(さまざまな種類のデータを集約、分析して新しい付加価値を生み出すこと)に対する取り組みを強化し、IoTプラットフォームの機能と融合させることで、ソリューションの差別化戦略を進める。「アグリゲートしたデータのうち、どれだけ多くのデータを有効的に活用できるか」が勝負の分かれ目になる。

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