第42回 Dockerイメージを「Quay.io」で管理する(準備編)古賀政純の「攻めのITのためのDocker塾」(1/3 ページ)

ホステッドレジストリは、一般に「Docker Hub」が有名ですが、今回はNASAやeBayも利用しているホステッドレジストリの「Quay.io」を使って、実際にDockerイメージを管理してみます。

» 2017年06月05日 11時30分 公開

 前回は、Dockerイメージの保管庫となる、リポジトリを提供する「ホステッドレジストリ」の概要や選定の考慮点について解説しました。今回は、実際に、ホステッドレジストリを利用してみましょう。

 ホステッドレジストリは、一般に「Docker Hub」が有名ですが、ここではNASAやeBayも利用しているホステッドレジストリの「Quay.io」を使ってDockerイメージを管理してみます。Quay.ioと手元のローカルにあるDockerマシンとのシステム構成を以下に示します。

ホステッドレジストリを利用するシステム構成例 ホステッドレジストリを利用するシステム構成例

 Quay.ioは、有償サービスですが、30日間は無料で試用できます。では、具体的な手順を解説します。まず、手元のPCからWebブラウザを使って、以下のURLに示すQuay.ioのトップページにアクセスします。

Quay.ioのトップページ:https://quay.io


Quay.ioにアカウントを作成する

オンプレミスかクラウドか

 ホステッドレジストリは、オンプレミスで利用するのか、それともクラウドで利用するのか、どちらかが選べます。ここでは、下図に示すように、Quay.ioの画面に表示されている「TRY FOR FREE ON CLOUD」を選択します。クラウドでの利用ですので、ホステッドレジストリのサーバは、Quay.io側が用意したものを使用することになります。すなわちユーザーのDockerイメージのリポジトリは、Quay.ioが用意するクラウド基盤上で管理することになります。

オンプレミスで利用するか、クラウドで利用するかを選択する画面

ホステッドレジストリのリポジトリ利用数と月額料金を確認する

 次に、リポジトリの利用数と月額料金が記されたページが表示されます。自分の利用規模(リポジトリ数)と予算に応じて選択できることが分かります。Quay.ioだけでなく、クラウドサービスとしてホステッドレジストリを提供しているサービスプロバイダーでは、Webブラウザから自分で選択できる料金メニューが用意されています。まずは、使用感を知るため、4つある「Start Free Trial」というボタンのいずれかをクリックします。

ホステッドレジストリのリポジトリ利用数と月額料金を確認

ホステッドレジストリのユーザーアカウントを作成

 当然ながら、ホステッドレジストリにはユーザーアカウントが必要になります。このユーザーアカウントごとに自分のリポジトリを作成することになります。この画面をよく見ると、GoogleやGitHubのユーザーアカウントを使ってログインできることが分かります。最近のクラウドサービスやクラウド対応のオンプレミスのアプリケーションは、他社サービスのユーザーアカウントとの連携機能が用意されている場合が少なくありません。ホステッドレジストリにおけるユーザーアカウントの連携機能について、どのようなものがあるのかを調べておくことも重要です。

 ここでは、既存ユーザーのためのサインインの画面が表示されますが、この時点では、まだユーザーアカウントがありませんので、ユーザーアカウント作成のため、ウィンドウ下部にある「Create Account」をクリックします。

ユーザーアカウントの作成

ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力する

 ホステッドレジストリを利用する際のユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力します。入力が終わったら、ウィンドウ下部の「Create Free Account」をクリックします。

ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力
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