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» 2017年09月08日 08時00分 公開

AIを使って脅威を検出、トレンドマイクロがウイルスバスター最新版を発売

トレンドマイクロが、法人向けに続き個人向けのセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」シリーズの販売を開始した。

[田中宏昌,ITmedia]

法人向けに提供されていた機能を個人向けに投入

 トレンドマイクロは9月7日、個人向けのセキュリティ対策ソフトウェア「ウイルスバスター」シリーズを発表した。ラインアップは従来通り、「ウイルスバスター クラウド」「ウイルスバスタークラウド + デジタルライフサポート プレミアム」「ウイルスバスター モバイル」で、オンラインでのダウンロード版は9月7日17時以降、店頭向けのパッケージ版は9月14日(ウイルスバスター モバイルのパッケージ版のみ10月5日)に発売する。

photo 発表会では、最新版の特徴である「強さ」をイメージするフェンシングのデモが行われた。左から、トレンドマイクロ プロダクトマーケティングマネージャ 木野剛志氏、野口凌平選手、国際フェンシング協会理事 太田雄貴氏、トレンドマイクロ 取締役副社長 大三川彰彦氏

 最新版の特徴は、一足先にリリースされた法人向けの「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」で採用された、同社独自の「XGen」(エックスジェン)アプローチを導入することで、未知の脅威に対する防御力を高めたこと。また、AndroidやiOS搭載モバイル端末に対する脅威への機能拡充、PCやスマホ、ソフトウェアなどの「デジタルライフサポート プレミアム」の機能も強化した。

photo XGenの特徴。個人向けではサンドボックス機能など一部の機能が省かれている

 価格は従来製品と共通だ。直販サイト「トレンドマイクロ・オンラインショップ」でのダウンロード価格は、「ウイルスバスター クラウド 1年版」が5380円、「ウイルスバスタークラウド + デジタルライフサポート プレミアム 1年版」が7980円、「ウイルスバスター モバイル 1年版」が3065円(いずれも税込)で、それぞれに1年版、2年版、3年版(モバイルは2年版まで)が用意されている。

photo 最新版ウイルスバスターの強化点

先進のAI技術と枯れた技術を絶妙にブレンド

 発表会でトレンドマイクロ 取締役副社長 大三川彰彦氏は、「ユーザー環境に潜むセキュリティ脅威は年々増え続けており、攻撃方法も多種多様になっている。そのため、より強力な防御アプローチが必要になる」とし、「人工知能(AI)といった先進の技術と、従来の技術はそれぞれ一長一短がある。この2つのテクノロジーを最適化した上で融合し、提供していくのが大事だ。そのバックボーンとなるのが、クラウド上のセキュリティ技術基盤『Trend Micro Smart Protection Network』(SPN)で、ここに集約されたビッグデータと連動することにより、高い防御力を実現している」とアピールする。

photo トレンドマイクロの強みである「Trend Micro Smart Protection Network」(SPN)の概要

 続いて、トレンドマイクロ プロダクトマーケティングマネージャ 木野剛志氏が新機能について説明した。「最新版で追加されたAI技術による機械学習型スキャンは、先だってリリースしたコーポレートエディションXGの機能を、初めてコンシューマー市場に投入したもの。特徴はパターンファイルを必要としないことで、亜種をその場で判定でき、検出精度も高い。重要度の高いデータから優先的に学習をして誤検出を防ぎ、さらに学習することで検出精度を高めるほか、進入経路も判定し最適なモデルを選定して検出する。SPNと連動して脅威の情報を正しく付与することで、機械学習に最適なデータを継続的に提供できるのが最大の強みだ」と述べる。

 なお、機械学習型スキャンについては、Windows版のみで利用できる。

photo ウイルスバスターは3つの層で防御する
photo AI技術を用いた機械学習型スキャンの特徴。リリース時点ではWindows版のみの提供で、macOSでは利用できない(対応時期は未定とのこと)

モバイル端末に対する機能やサポート面でも強化

 さらに、未知のランサムウェアに感染した場合でも重要なデータが暗号化されないようにするフォルダシールドも強化され、macOSもサポートしたほか、複数フォルダの保護、クラウドストレージや外部ストレージにバックアップしたデータの保護が可能になった。

 また、サポート詐欺サイトに遷移しても、電話をかけないように警告画面を表示するサポート詐欺対策も加わった。

photo 不用意にデータが暗号化されないようにする「フォルダシールド」も機能が強化された

 ランサムウェアの脅威はさまざまなプラットフォームに及んでおり、モバイルも例外ではない。同社が2017年1月から6月の上半期で集計したモバイルランサムウェアの新規種類数は、昨年同期比で約4.9倍も増えているという。

photo Android向けに提供されたモバイルランサムウェア感染対策の新機能

 「最新版では、Android搭載端末が万が一モバイルランサムウェアに感染しても、管理ポータルサイトから端末をロック解除できるようになり、アプリの強制停止やパスワードのリセットに対応した。さらにiOS向けだがブラウザ内のアプリケーション利用時でも、詐欺サイトなどの不正サイトをブロックできるようになった」(木野氏)

photo Safariだけでなく、FacebookやLINEなどのアプリ内ブラウザでも不正なサイトをブロックできるようになった。「保護者による使用制限」で設定する

 PCやスマホだけでなく、プリンタやソフトウェアなどの操作や設定を24時間365日サポートしてくれるデジタルライフサポートでは、新たにスマートテレビのネット接続もサポート対象になった。独自のチャットツール「Airサポート」(PC版)の機能を強化したほか、LINEでの問い合わせにも対応したのがトピックだ。

 同社では、今後1年間でウイルスバスターシリーズのユーザー数1800万を目指すとしている(ウイルスバスター for Home Networkを除く)。

photo LINEからのサポート問い合わせが可能になった

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