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消費電力を2割削減――富士通、ネットワーク設計の自動化技術を開発
富士通は、必要な通信量や通信速度などを入力するだけで、電力効率の良いネットワークを自動設計する技術を開発した。
富士通と富士通研究所は8月10日、データセンターなどの大規模イーサネットネットワークの設計を自動化する技術を開発したと発表した。必要な通信量や通信速度などをPCに入力するだけで、「消費電力を従来と比べて約2割削減できる」という省電力型ネットワークや、機器コストを抑えたネットワークなどを自動設計するという。
従来のネットワーク設計の多くは人手で行われていたため、拠点間の通信速度や通信経路などの複雑な設計条件を把握することが難しく、消費電力を抑えたネットワークを設計しづらい問題があった。新技術では、各種設計条件を表す膨大なパラメーターを数式化して計算することで、ネットワークの消費電力や機器設置コストの最少化を実現するという。
同技術の一部は、総務省の委託研究である「クラウドサービスを支える高信頼・省電力ネットワーク制御技術の研究開発」や「最先端のグリーンクラウド基盤構築に向けた研究開発」によるもの。
富士通は同技術の実用化に向け、今後はイーサネット以外のネットワークへの適用を目指して研究していく。
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