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» 2002年04月24日 00時00分 UPDATE

複数のユーザーで共有ディレクトリを使いたい

[木田佳克,ITmedia]

 Linux上で複数のユーザーが使えるようchmod 770などと指定するディレクトリを用意しても,それぞれのユーザーが書き込んだファイルやディレクトリは,他のユーザーが書き換えることができない。

 そこで行わなければならないのは,「グループ」の設定と,該当するディレクトリに「sgidビット」の設定だ。順番に解説していこう。

1. 共有ディレクトリの作成

 まず最初に共有するためのディレクトリを作成する。ここでは/pubとした。このディレクトリ下にもサブディレクトリが存在するため「-R」オプションでディレクトリ下すべてに設定を適用させている。

# mkdir /pub
# groupadd help

2. 共有ディレクトリにグループを適用

 次に,groupaddで設定したグループ名を/pubに反映させる。ここではグループ名を「help」としている。

# chgrp -R help /pub
# chmod -R 770 /pub

3. グループに加えるユーザーを指定

 さらに,usermodコマンドの「-G」オプションでどのユーザーアカウントをhelpグループに追加するかを指定しよう。

# usermod -G help kimafuji kegoto ykida

 idコマンドで確認すれば,helpグループが追加されていることが分かる。

# id kimafuji
uid=500(kimafuji) gid=500(kimafuji) groups=500(kimafuji),504(help)

4. 共有ディレクトリにsgidビットを立てる

 最後に,対象のディレクトリ(ここでは/pub)にsgidビットを立てておく必要がある。ディレクトリに対してsgidビットを立てると,ディレクトリ下に作成されるファイルやディレクトリは,ビット設定したものと所有グループやパーミッションが同じになるのだ。

# chmod -R 2770 /pub

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