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» 2007年06月07日 12時00分 UPDATE

ストレージ関連ベンダ それぞれの戦略(10):[イコールロジック] 管理者にやさしい新世代ストレージ (1/2)

米イコールロジックはiSCSI接続専用のストレージ機器を提供する新興ベンダ。iSCSIというだけでニッチ的な製品だと考える人もいそうだが、ストレージ管理を楽にするさまざまな工夫を組み込んでいる。同社の社長兼CEO ドン・ビュレンス氏に同社の戦略を聞いた。

[三木 泉,@IT]

 2007年4月に日本法人を設立、日本市場におけるビジネスを本格化させている米イコールロジックの「PSシリーズ」は、ストレージの導入や管理、追加に関わる作業をほとんど自動化した、明確な特徴を持つストレージシステムだ。iSCSIの採用とも相まって、ストレージ管理の経験が浅い管理者でも扱えるようになっている。今回は米イコールロジックの社長兼CEO ドン・ビュレンス(Don Bulens)氏へのインタビュー内容を中心に紹介する。

ストレージ領域の拡張を大幅に自動化

 PSシリーズでは、現在8台までの複数のディスクアレイ装置をグループ化し、仮想化によってあたかも単一のディスクアレイ装置であるかのように利用することができる。例えば既存の「装置1」上に「A」というグループが設定され、利用されているとすると、新規の「装置2」にグループAを設定することで、装置1に格納されていたデータの一部が自動的に移動し、2台の装置の間でデータ量が平準化する。この移動は、既存の装置1の稼働を維持したまま実施できる。このデータ移動作業は、サーバからストレージへの本来のアクセスがない状態を見計らって行われるため、実アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えることはないという。

ALT 米イコールロジック 社長兼CEO ドン・ビュレンス氏(左)と日本法人の代表取締役 秋山将人氏(右)

 PSシリーズに接続されたサーバは、自分のアクセスしたいデータの物理的な位置を把握する必要はない。これまで通りにアクセスすると、PSシリーズ側でリクエストされたデータの現在の位置を確認し、適切な装置にアクセスリクエストをリダイレクト(振り向ける)してくれる。

 ビュレンス氏は、「例えば通常のPCでは、ディスクドライブ、RAMなど複数のコンポーネントにデータが分散配置されていても、最終的にはこれらをまとめてユーザーに届けることができる。PSシリーズでは、これと同様なページベースの仮想メモリの方式を採用した。各装置が仮想的なデータの所在と物理的なデータの位置の関係を把握することができる。しかし任意の一時点においては、そのうち1台の装置が制御権を持ってサーバからのアクセスリクエストの振り分けを行う」と説明する。

 つまり、代表として動作している装置は、データ全体についてどの物理的装置上にあるかを把握しており、これに基づいてサーバからのデータアクセスリクエストを正しい装置に向けさせることができるのだという。代表となる装置が次々に入れ替わるようになっている。

 各装置のコントローラ部分にはギガビットイーサネット・ポートが3つある。またそれぞれにネットワーク・ルータ/スイッチ用のチップが搭載されていて、高速なトラフィックのリダイレクトを実現しているという。実データは各装置上の同一ディスクアレイ・グループを構成するディスクドライブにストライピングされるので読み出しは速くなる。あるストレージ・グループが複数の装置にまたがる場合は、さらに多くのディスクドライブに分散配置されるため、読み出しはさらに高速化することが期待される。

 「装置を追加していくごとに、ディスクドライブ容量、コントローラの処理能力、キャッシュ、イーサネット接続の帯域のすべてがリニアに増加する。2台の装置では6Gbpsのネットワーク容量が確保でき、トラフィック負荷は利用できるすべてのポートに分散される。マルチパスI/Oにも対応しているため、サーバ側が対応していさえすれば活用できる」とビュレンス氏はいう。

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