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» 2008年04月22日 00時00分 公開

新社長、岡本浩一郎氏が就任会見:弥生がSaaS対応、MS、アドビなどと協業の可能性も

[内野宏信,@IT]

 弥生は4月22日、4月1日付けで代表取締役社長に就任した岡本浩一郎氏の就任会見を行った。

 システムエンジニアと経営コンサルタントという2つの職務経験を持つ岡本氏を筆頭に、同日付けで副社長に就任した五月女尚(そうとめ たかし)氏、引き続き常務取締役を務める相馬一徳氏らが各業務部門を統括。今年はソフトウェアのSaaS対応や、コールセンターによる一般仕訳相談サービス開始を目指し、いっそうの事業拡充を図る。

 岡本氏は野村総合研究所でSEを勤めた後、1998年にボストンコンサルティングに入社。経営コンサルタントとして証券取引所のIT戦略立案などに携わった後、2000年にコンサルティング会社、リアルソリューションを設立。さまざまなプロジェクトを支援してきた。

 岡本氏はこうした経歴を指して、「私はエンジニアであり経営コンサルタントであるとともに、弥生のユーザーであり起業家でもあった。これらの経験を顧客本位である弥生のビジネスを成長させる原動力として活用していきたい」と語った。

新社長の岡本浩一郎氏(中央)と、副社長の五月女尚氏(左)、常務取締役の相馬一徳氏(右)

 また、中長期目標として、中小企業、個人事業主、起業家にとって、弥生製品が事業インフラをなすものとして認知されるよう、「会計・給与ソフトをはじめ、今後も圧倒的なマーケットシェア獲得を目指す」という。

 その軸となるのが、ソフトウェアの品質向上とSaaSへの対応だ。今年は一部既存アプリケーションのSaaS化のほか、経費精算、出退勤管理など、既存製品の関連機能をSaaSアプリケーションとして新規開発、提供することを目指す。経済産業省の中小企業向けSaaS基盤プロジェクトにも参加の意を表明している。

 「今期はパイロット期間として一部製品のSaaS対応から開始し、来年は新規SaaSアプリケーションの開発、2年後以降はSaaSアプリケーションをバージョンアップして現在のパッケージシステムと同レベルに持っていくといった段階的な対応を考えている」(岡本氏)

 また、マイクロソフトの「Silverlight」、アドビシステムズの「Adobe Integrated Runtime」(AIR)、Ajaxなど、リッチ・インターネット・アプリケーションを提供する企業との連携も検討中。ビジネス的な観点では、従来通り、弥生製品の販売や活用指導などを行うビジネスパートナーや、税理士・会計士との協業に注力する。

 岡本氏は「毎年10万〜20万社の企業が誕生している。弥生として、毎年生まれる多くの起業家を徹底的に支援し、自計化の啓蒙、促進に努めていきたい」とまとめた。

 続いて、副社長の五月女氏が今後のサービス戦略について解説。ユーザーからの要望で毎年1番多いのが税務や仕訳に関する相談であることを受け、一般仕訳相談サービスを検討中であることを発表した。

 「税理士法には独占業務の規定があるため税務相談は難しい。しかし一般仕訳相談サービスについては一定条件下で実施できる見通しであり、カスタマーセンター内に仕訳相談を受ける専門チームと関連の有資格者を配置する予定。もし実現すれば業界初のサービスとなる」とアピールした。

 協力会社と組んで、弥生ユーザーに福利厚生サービスを提供する案も検討中。「弥生09」製品発売時の新メニューとして準備を進めているという。

 また昨年春、札幌に開設した第2カスタマーセンターについて、「コミュニケータの離職率が約7%にとどまるなど、非常に安定した運営状況にある」と解説。センター稼働率も90%を超えており、来年は現在の100ブースから200ブースに拡大するという。

 五月女氏は、電話対応履歴をテキストベースで記録して、あらゆる視点で分析、閲覧できる「お客様の声見える化システム」の優秀性などを挙げ、「優れたシステム機能をよりいっそう有効に活かしつつ、顧客サービスのさらなる拡充に努めていきたい」と力説した。

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