旅行業界にとって最良のITパートナーを目指す、アマデウス：欧州発、旅行業界向けソリューションベンダの事業戦略

[吉村哲樹，@IT]

　旅行・航空業界向けITソリューションを提供するアマデウス・ジャパンは5月14日、同社の事業戦略と新たなビジネス提携について説明会を開催した。

　アマデウスは、スペインに本社を置く旅行業界向けITソリューションプロバイダ。欧州では、航空会社向けのチケット予約システムや顧客管理システムの分野で高いシェアを持つ。

　同社のアジア地域でのマーケティング業務を統括するアマデウス・アジア プレジデント デービッド・ブレット（Davit Brett）氏は、同社の事業戦略について「欧州における旅行業界向けITソリューションプロバイダとしては、最大の研究開発費を投資している。われわれが提供する顧客管理ソリューションを利用する航空会社は、この3年間で22社から71社に増加した。さらに、航空会社のみならずホテル、レンタカー会社、旅行会社など、旅行業界のあらゆるユーザーに向けたソリューションを用意している。今後も、広範なソリューションで旅行産業にかかわるすべての企業を支援していく」と説明した。

アマデウス・アジア プレジデント デービッド・ブレット氏（左）、アマデウス・ジャパン 代表取締役 大竹美保氏

　また、日本における今後のビジネス展開について、アマデウス・ジャパン 代表取締役 大竹美保氏は「サービス・製品のローカライズを加速させるとともに、旅行会社や旅行サービス提供会社、ITパートナーとの連携を強化し、広範なサービスの提供を目指す」と述べた。

J'sNAVIと連携して動作するAmadeus e-Travel Managementの画面

　同社はこうした事業戦略の一環として、オンライン出張予約管理システム「Amadeus e-Travel Management」（アマデウス イートラベルマネジメント）と、JTBコーポレートソリューションズが販売するオンライン出張管理システム「J'sNAVI」（ジェイズ・ナビ）を連携させたソリューションを展開する。J'sNAVIは、企業における国内出張の手配業務を支援するシステム。これにAmadeus e-Travel Managementによる海外出張のサポート機能を加えることにより、国内外すべての出張予約プロセスの一元管理が可能になり、企業の内部統制強化にも有効なシステムを実現できるという。2008年下半期から両製品を連携させたソリューションの提供を開始する予定。