ギルダーの法則(ぎるだーのほうそく)情報マネジメント用語辞典

Gilder's law

» 2008年06月16日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 通信網に関する予言的法則で、「ネットワークの帯域幅は6カ月で倍増する」という主張のこと。米国の未来学者・技術評論家であるジョージ・ギルダー(George Gilder)が1990年代後半に示した。

 ギルダーは「テレコズム」の概念を提唱したが、それはそれ以前の「マイクロコズム」におけるマイクロプロセッサの進化(処理能力の向上)速度よりも通信帯域の拡大ペースの方が速く、社会・経済に与える影響が大きいと主張するものだった。その通信技術の革新によるネットワークの成長性をムーアの法則に倣って、“法則化”したものが「ギルダーの法則」である。

 著書『Telecosm』では「テレコズムの20の法則」の1つにギルダーの法則を挙げ、「帯域の上昇ペースは、コンピュータパワーの上昇ペースより少なくとも3倍速い。コンピュータパワーは18カ月ごとに倍になるが、コミュニケーションパワーは6カ月ごとに倍になる」としているが大まかな平均値であって、講演や報告書によっては「9カ月で2倍」「1年で10倍」「10年で1000倍」とさまざまな値を挙げている。

参考文献

▼『テレコズム』 ジョージ・ギルダー=著/葛西重夫=訳/ソフトバンク パブリッシング/2001年11月(『Telecosm: How Infinite Bandwidth Will Revolutionize Our World』の邦訳版)


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