総資産回転率(そうしさんかいてんりつ)情報システム用語事典

total assets turnover / そうしさんかいてんりつ

» 2009年11月17日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 企業経営の効率性を示す指標の1つ。保有する総資産が一定期間(通例は事業年度=1年間)にどれだけの売上高を生み出したのかを示すもので、売上高を総資産で除した比率で表す。値が大きいほど資産が効率的に利用されていると判断できる。

 企業は出資者や債権者から調達した資本を設備や原材料などの資産に投下し、それを利用して売上高の形で回収する。総資産回転率は、売上高がその企業が保有する資産価値の何回分に当たるかを回転数として表したものである。

 総資産回転率は一般に

 

ALT 総資産回転率の式

で計算される。

 総資産回転率は業種や企業規模によって水準に差が出やすく、一般に大企業であるほど低い傾向が見られる。例えば、薄利多売戦略の企業と高級品戦略の企業では、総資産回転率に大きな違いがあるが、これだけでどちらの経営が優れているかを判断することはできない。他方、1つの会社を継続的に追跡評価するときには利用価値があるといえる。

 総資産回転率を上げるには原理的に、分子を大きくする(売上高を上げる)か、分母を小さくする(あまり使われていない遊休資産を処分するなど)ことが必要である。

 なお、総資産の額は総資本の額と等しいので、総資産回転率と総資本回転率は実質的には同じものである。

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