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» 2009年11月24日 00時00分 UPDATE

仮想化技術を適用したIPテレフォニー製品群を提供開始:日本アバイア、低コストでIPテレフォニー環境を実現

[内野宏信,@IT]

 日本アバイアは11月24日、IPテレフォニーとCTIのプラットフォーム製品群、「Avaya Aura for Midsize Enterprises」の提供を開始した。仮想化技術の適用により、単一の物理サーバで複数のアプリケーションを稼働可動としたプラットフォーム「Avaya Aura System Platform」上で動作する製品で、単一の物理サーバしか使わないため、サーバ台数と運用コストの大幅削減に寄与するという。

UCの利便性が認識されつつも、運用ノウハウ、コスト面がネックに

 多くの企業が業務効率化を迫られている近年、コミュニケーション活性化とコスト削減を両立できるとして、ユニファイドコミュニケーション(UC)が注目を集めている。しかし、その実現のためには、複数のシステムやハードウェアが必要になるほか、運用管理に専門知識が求められる。このため、特に中堅企業にとっては、UCのメリットを認識していながら導入が最大のハードルとなりがちだった。日本アバイア ソリューション マーケティング シニアマネージャーの能地將博氏は次のように解説する。

写真 日本アバイア ソリューション マーケティング シニアマネージャーの能地將博氏

 「UCの利便性はすでに広く認知されており、大企業を中心に着実に利用が進んでいる。特に昨今はパンデミックの影響もあり、BCPの観点から“いつでもどこでもオフィス同様に仕事ができる”といった環境が整うUCに着目する傾向も強まっている。弊社では今年3月、大企業向けのUC製品群を発表したが、中堅企業向けの製品提供についても数年前から準備を進めていた。そして今回、仮想化技術を使って、単一の物理サーバ上で複数のシステムを稼働させられる環境を実現したことで、さまざまな制約がある中堅企業にとっても、UC環境の実現基盤となるIPテレフォニー環境を無理なく導入・活用できる状況が整った」(能地氏)

 具体的には、Xenハイパーバイザーをベースに開発した、単一の物理サーバで複数のアプリケーションを稼働させるためのプラットフォーム「Avaya Aura System Platform」上に、今回発売したIPテレフォニーとCTIのプラットフォーム製品群、「Avaya Aura for Midsize Enterprises」を搭載する仕組みだ。

写真 単一の専用物理サーバ「S8800」で複数のアプリケーションを稼働させるためのプラットフォーム「Avaya Aura System Platform」の概念図。この上で、複数のアプリケーションをワンセットにした“テンプレート”、Avaya Aura for Midsize Enterprisesを稼働させる

 ポイントは、Avaya Aura for Midsize Enterprisesを、複数のアプリケーションをワンセットにした“テンプレート”と位置付けていること。今後も「多くの企業で好んで使われるアプリケーションをセットにした第2弾、第3弾のテンプレートを、できるだけ短いスパンで提供していく予定」だという。すなわち、UC環境で求められるさまざまな機能を、“Avaya Aura System Platform+複数機能をセットにしたテンプレート”という組み合わせで提供することで、ユーザー企業のUC環境の整備・拡充を、よりシンプルな形で支援していくというわけだ。

DHCPサーバを仮想サーバとして提供、コスト削減に貢献

 テンプレートの第1弾となる「Avaya Aura for Midsize Enterprises」は、UC環境の実現に欠かせないIPテレフォニーとCTIの基盤機能を提供するセットだ。具体的には、音声/ビデオ機能を持つ「Avaya Aura Communication Manager」、ボイスメール機能を持つ「Avaya Aura Communication Manager Massaging」、CTI機能を提供する「Avaya Aura Application Enablement Services」、SIPサポートを行う「Avaya Aura SIP Enablement Services」で構成する。

 さらに、ユーティリティ機能として、ユーザー自身が電話設定を容易に変更できるWebベースの管理ツール「My Phone」や、IP電話機のファームウェアのバージョンをリスト化して一元管理したり、任意のスケジュールでファームウェアを自動アップグレードする「IP電話機ファームウェア管理ツール」、既存の電話交換網とIP網をつなぐ、ソフトウェアベースのIPメディアゲートウェイ「Avaya Aura Media Services」を備えている。

 また、IPテレフォニー環境を実現する際には、IPアドレスを自動的に振り分けるDHCPサーバを個別に用意する必要があるが、これもAvaya Aura System Platform上で稼働するAvaya Aura for Midsize Enterprisesの“ユーティリティサービス”の1機能としてそろえた。

 「すなわち、Avaya Aura for Midsize Enterprisesでは、従来、個別に用意する必要があったDHCPサーバを仮想サーバとして提供する仕組みだ。冗長構成もサポートしているため、従来のように物理サーバの導入・運用コストがかさむ心配がない。同様に、HTTP/HTTPSサーバもユーティリティサービスの1機能としてそろえた。物理サーバはAvaya Aura System Platformを稼働させるための専用サーバ1台で済む格好だ」(能地氏)という。

写真 従来は個別にサーバが必要だった複数のアプリケーションを、単一の専用物理サーバ上で稼働させるため、コスト削減に大きく寄与する

 能地氏は「提供開始は11月24日からだが、すでに複数社から引き合いがある。そうした企業の間でも、ユーティリティ機能におけるDHCPサーバ、HTTP/HTTPSサーバ、そして既存の電話網をSIPキャリアサービスに接続することで通信費用を削減できるIPメディアゲートウェイ機能など、コスト削減に直接的に寄与する要素が特に好評だ」と解説する。

 なお、Avaya Aura for Midsize Enterprisesはスケーラビリティにも優れ、100〜2400ユーザー、250拠点まで対応できるという。グローバルでの価格はユーザーライセンス制で、1ユーザー当たり205ドル(約1万8000円)から。Avaya Aura System Platformを稼働させる専用物理サーバ「S8800」は8500ドル(約76万円)。

 能地氏は「“Avaya Aura”は企業のUCや、コンタクトセンターのインフラ基盤を実現するあらゆる製品群の冠名となる。今後、既存製品の中でもユーザーから大きな支持を獲得してきた実績ある製品を、Avaya Aura System Platform上で稼働する“テンプレート”として提供していく。これにより、ユーザー企業の規模を問わずUCの裾野を広げ、その業務効率化とコスト削減を大幅に支援できると確信している」と話している。

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