総資本回転率(そうしほんかいてんりつ)情報システム用語事典

total capital turnover / 総資本回転率 

» 2009年12月04日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 資本効率性を示す指標の1つ。売上高を総資本で除したもので、投下した総資本が一定期間(通例は事業年度=1年間)にどれだけの売上高を生み出したのかを示す。値が大きいほど資本が効率的に使われているといえる。

 総資本回転率は、総資本(資本+負債)を対象として“資本投下‐資本回収”の循環が何回行われたかを回転数として表したものである。逆数を求めると、総資本回転期間になる。資本回転期間は、投下した資本が売上高として回収されるまでに必要な期間である。資産回転率が大きいほど、回転期間が短いという関係になる。

 総資本回転率は一般に

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で計算されるが、正確に計算する場合には、

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とする必要がある。

 総資本回転率は業種や企業規模によって水準に差が出やすく、異なる業種の値を単純比較して結論を出すことはできない。また、総資本回転率は高ければ高いほどよいというわけではない。総資本回転率を上げるには原理的に、分子である売上高を増やすか、分母である総資本を小さくするかだが、総資本を圧縮して必要な在庫や資金をショートさせれば、企業の存続が危機に陥ることがあり得る。

 なお、総資本の額は総資産の額と同じなので、総資本回転率の値は総資産回転率の値に等しい。

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