システムテスト(しすてむてすと)情報システム用語事典

system testing / 総合テスト

» 2010年01月01日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 開発したシステムが定められた環境で期待どおりに動作するかを検証するテストのこと。実際の使用状況を想定して多角的にさまざまなテストを行う。

 システムテストは結合テストを終了し、プロジェクトで計画された機能をすべて実装したソフトウェアプロダクトが、システム全体として所定の要件を満たしているかどうかを検証する開発担当側の最終テストである。

 このテストは実際の使用を想定したもので、ステージング環境または疑似本番環境で実施する。企業向けの業務ソフトウェアの場合、実際の顧客環境で行われることもある。不特定多数が使用するソフトウェアではさまざまなOSバージョンやプラットフォームで、組み込みソフトウェアでは実際(あるいはプロトタイプ)のハードウェアで実施する。

 システムテストは利用者の立場になって(あるいは立場を超えて)行われるものであって、特に決まった方法はない。一般に、機能テストやユーザビリティテスト、例外処理テスト、非機能テスト(性能・負荷・セキュリティ・信頼性・互換性・拡張性・保守性・リカバリ性)などが行われ、ユーザー文書や運用オペレーションの検証を含む。

 Vモデル上は、基本設計書(機能仕様書)を正しく実現できているかを検証する作業だが、仕様書が想定していない状況やユーザーの誤操作などを踏まえてシステムの不備を確認するとよい。

参考文献

▼『ソフトウェア・テストの技法〈第2版〉』 グレンフォード・J・マイヤーズ、トム・バジェット、テッド・M・トーマス、コーリー・サンドラー=著/長尾真=監訳/松尾正信=訳/近代科学社/2006年7月(『The Art of Software Testing: 2nd ed』の邦訳)

▼『自動ソフトウェアテスト——導入から、管理・実践まで効果的な自動テスト環境の構築を目指して』 エルフリード・ダスティン、ジェフ・ラシュカ、・ポール=著/向井清=訳/ピアソン・エデュケーション/2002年10月(『Automated Software Testing: Introduction, Management, and Performance』の邦訳)


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