HTML5採用。メール、大容量ファイルの送受信を快適・安全にネオジャパン、Webメール/大容量ファイル送受信製品の最新版

» 2011年04月22日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 ネオジャパンは4月22日、Webメールシステムの最新版「Denbun Version 3」と、大容量ファイル送受信システムの最新版「desknet’s DAX Version 3」を発表した。Denbun Version 3は次世代Web標準技術のHTML5を採用し、快適かつ優れた操作性を確保。エキサイト社との連携によって実現した「送受信メールの日英翻訳機能」もオプションで用意した。一方、desknet’s DAXはこれまで同製品にID登録をしたユーザーのみ大容量ファイルの送信が可能だったが、今回から“同製品にIDを登録していないユーザー”でも大容量ファイルの送信を可能に。取引先などとのファイル送受信の効率、利便性を高めた。

クライアント型メールソフト以上の使い勝手を確保

 Denbunは、同社が2007年から提供しているWebメールシステム。AJAX技術を活用したスムーズな操作性で企業ユーザーの支持を獲得し、2011年4月現在、累計ユーザー数は5万8000人を数える。今回のVersion 3では次世代のWeb標準技術、HTML5を採用。ドラッグ&ドロップによるメールフォルダ整理、複数ファイルのドラッグ&ドロップ/コピー&ペーストによる添付操作など操作感を従来より向上させた。

写真 ネオジャパン マーケティング統括部 プロダクトマーケティング担当 山田志貴氏

 加えて、今回新たに「カーソルキー/ショートカットキーによるメール処理操作」や「添付ファイルの一括ダウンロード」機能を追加。メール送信ボタンのクリック後、数秒間は送信を保留することで、「ファイルの添付し忘れ」「アドレス間違い」などのミスに気付いた際も、その間であれば送信を取り消せる「誤送信取り消し機能」も追加した。また、エキサイト社との連携によって実現した「送受信メールの日英翻訳機能」もオプションで用意している。

 ラインナップは、POP3に対応した「Denbun POP版」と、IMAP4に対応した「Denbun IMAP版」の2種類。同社 マーケティング部 プロダクトマーケティング担当 山田志貴氏は、「POP版は、送受信したメールデータを専用データベース(PostgreSQL)内に保存、管理する仕組みであり、IMAP版は独自のコネクションプーリング機能により、高い応答性と安定性、可用性を担保している点が特徴。この点で、前者は小〜中規模、後者は大規模な企業に向く」と解説した。

写真 Webメールシステムの最新版「Denbun Version 3」のライセンス価格表

 価格は10ユーザー当たり4万1790円(税込み)。60日間無償で試せるほか、オプションの送受信メールの日英翻訳機能も2011年7月31日までは無償提供する。

大容量ファイルを、第三者の手を介さず迅速・安全にやりとりできる

 一方、desknet’s DAXは、社内や取引先との間で大容量ファイルの送受信を行うためのWebアプリケーションソフトウェアで、同社が2007年から提供してきた製品だ。

 例えば、大容量ファイルを関係者間で共有したくても、送信サイズ制限のために電子メールでは送れなかったり、関係者のみの共有フォルダを用意できなかったりすることがある。そうした場合、CD/DVD-Rなどのメディアにデータを入れて郵送したり、“宅ファイル便”などの無償ストレージサービスを使ったりするケースが一般的だが、メディアを使う場合は送付にコストと時間がかかるほか、第三者の手に委ねる点で紛失のリスクがつきまとう。ストレージサービスも第三者に情報を預ける点でリスクが拭いきれない。

 そこで、「メールとブラウザさえ使えれば、誰でも簡単、かつ安全に大容量ファイルを送受信できることを目指して開発した」のがdesknet’s DAXであり、「いわば“宅ファイル便をオンプレミスで持つイメージ”だ」(山田氏)という。

 具体的には、まずログイン画面からログインし、通常の電子メールと同様に、あて先、件名、本文を入力、ファイルをアップロードして送信する。すると、相手先にはファイルの「ダウンロード用URL」が入ったメールが届く仕組みだ。

写真 大容量ファイル送受信システムの最新版「desknet’s DAX Version 3」では、取引先など「IDを登録していないユーザー」からも大容量ファイルを送ってもらうことができる

 従来はdesknet’s DAXにIDを登録しているユーザーしかファイル送信ができなかったが、今回から、取引先などIDを登録していないユーザーでもファイル送信を可能にした。具体的には、アップロードを依頼する相手に「アップロード用URL」が入ったメールを送ることで、その指定ページ上でファイルをアップロードしてもらう仕組みだ。

 また、本製品の場合も、Denbun同様にドラッグ&ドロップ、コピー&ペーストによるファイル添付操作などが可能なほか、今回からCC、BCC指定も行えるようにし、「まさしく電子メールの感覚で、大容量ファイルを安全・迅速に送受信できる環境が整う」という。

写真 「desknet’s DAX Version 3」のライセンス価格表

 価格は10ユーザー当たり6万2790円(税込み)から。山田氏は「大容量の“Data”を“FAX”を送るように送信したい、というニーズに応えたことが『DAX』という製品名の由来。2007年の提供開始以来、特に出版・広告、医療機関、官公庁など、大容量ファイルを日常的にやりとりする機会が多い業種に支持されてきたが、こうしたニーズはあらゆる業種に存在しているはず。その点、“このような大容量ファイル送受信製品がある”ということ自体、まだまだ認知度が低いと思う。新しいdesknet’s DAXの市場は、今後ますます伸びていくと見込んでいる」と話している。

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