ウイングアーク、「データ活用の柔軟性・機動性を劇的に向上」“新世代ダッシュボードソリューション”「MotionBoard」を発表

» 2011年08月23日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 ウイングアーク テクノロジーズは8月22日、各種社内データを仮想統合し、ニーズに応じて柔軟・迅速に可視化する“新世代ダッシュボードソリューション”「MotionBoard」を発表した。経営層から現場層まで、さまざまな社内データを自由に分析・可視化することで、迅速な意思決定や戦略立案に寄与するという。

 MotionBoardの特徴は大きく3つ。1つは同社のBI製品である「Dr.Sum EA」エンジンに限らず、Oracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2、MySQL、さらにはCSVファイルなど、各種データソースに対応し、ほしいデータを瞬時に可視化できること。

 具体的には、「独自開発のW-IMO(Double In-Memory OLAP)テクノロジにより、MotionBoardが各種データソースにアクセスしてデータを参照、仮想統合してOLAP用データを作成。それをクライアントに直接転送し、インメモリで分析処理させることで、柔軟・快適て高速なOLAP作業を実現する」(1stホールディングス 執行役員最高技術責任者 田中潤氏)のだという。仮想統合したOLAP用データはクライアント側に処理させるため、MotionBoardが稼働するサーバには負荷が掛かりにくい点も1つの特徴だという。

写真 MotionBoardは複数のデータソースにアクセスし、ほしい情報を見たい切り口から瞬時に分析・可視化できる。

 2つ目は多彩なダッシュボードやチャートを用意していること。「超高速描画テクノロジ」を搭載し、データ分析の際、ユーザーが自由に設定した切り口からリアルタイムにデータを可視化できる。また、例えば「売り上げなどが一定のしきい値を下回っている」ことを瞬時に把握したいといったニーズにも応え、問題点を自動報告するダイナミックアラート機能や、チャート中、問題がある部分だけを点滅させる機能なども搭載。ユーザーが考えるテンポを崩さず、自由にデータを分析・可視化しながら、異常を確実に察知できる仕組みとしている。

写真 多彩な表現力を備えたダッシュボード。考えるテンポを崩さず、自由にデータを分析・可視化しながら、異常を確実に察知できる

 そして3つ目はマルチデバイスに対応していること。iPad、iPhone、Android OSに対応し、業務現場のあらゆるデータ活用シーンに対応できる。特にスマートフォンでの活用については、「仮想統合して作成したOLAP用データをクライアントに転送し、クライアントのインメモリで分析処理する仕組みのため、新たな参照データが生じない限り、例えば地下鉄に乗っているときなど、電波が寸断されがちな場所でも、スマートフォンで分析を継続できる利点もある」という。

 同社代表取締役社長 内野弘幸氏は、「企業に蓄積される情報量は日々増大しており、大量データをどう業務に生かすかが一大テーマとなっている。MotionBoardはそうした状況を見据え、場所を選ばず、リアルタイムに情報を活用するために開発した製品。経営マネジメントボードやモバイルダッシュボード、ブリーフィングツールなど、経営層から現場層まで多彩な使い方が考えられる」と解説。また、その分析スピードの速さや柔軟性から、同社理念である「Suprise First!を体感できる製品となっている」と力説した。

 価格は1CPU当たり1000万円で、2011年8月29日から提供開始。モバイル端末対応の「MotionBoard+Mobile」は11月末に発売予定としている。

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