IP電話とは、インターネットの技術やインフラを利用して音声通話を行う電話のこと。最大の特徴は、通常のNTT電話よりも通話料金が安いことだ。たとえば、Yahoo! BBが提供するBBフォンの場合、通常の電話へかけるときの料金は全国一律7.5円/3分。加えて、BBフォン利用者どうしの通話では、通話料がなんと無料になる(BBフォンのみの利用の場合は別途基本料金などが必要)。
このような魅力的なサービスだけに、プロバイダ各社は、IP電話をブロードバンド回線の重要なコンテンツと位置付け、BBフォンに続けとばかりに続々と参入を計画している。
図28は、ブロードバンドユーザーにIP電話の利用について尋ねたものだ。驚いたことに2割近い人がすでに「利用している」と答えている。今回のアンケート回答者は、Yahoo! BBユーザーが多かったため、BBフォン利用者が必然的に多くなった結果だろう。Yahoo! BBでは、追加料金なしでBBフォンが利用できる特典があるためだ。
図29は、利用者に電話代が安くなったかどうか聞いたもの。9割近い人が「安くなった」と回答している。ここで回答してくれた多数のBBフォン利用者は、ネット接続にYahoo! BBを利用している人がほとんどだ。Yahoo! BBの既存ユーザーであれば、追加料金なしでIP電話を利用できるので、電話をかけたその瞬間からNTTよりも通話料が安くなり、オトク度は高い。
一方、Yahoo! BBを利用しないで、BBフォンだけを導入した場合は、事はそう単純ではない。