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Class Dアンプ搭載で基礎体力アップ、パイオニア「SC-LX56」「SC-2022」登場MHL対応も(1/2 ページ)

» 2012年06月13日 14時33分 公開
[ITmedia]

 パイオニアは6月12日、AVアンプの新製品として、「SC-LX56」と「SC-2022」を発表した。従来の“VSA”型番から“SC”型番へと変更し、上位モデルと同じClass Dデジタルアンプを採用したミッドレンジモデルだ。7月中旬発売予定で、価格は9.2ch対応のSC-LX56が17万5000円、7.2ch対応のSC-2022は11万8000円。

「SC-LX56」(左)と「SC-2022」(右)。デザインはほぼ共通ながら、LX56はアルミフロントパネルなど豪華な仕様になっている

新製品の概要とコンセプト。Class Dアンプの搭載により“基礎体力”を高めつつ、ネットワーク機能も充実させる

 これまでAB級のアナログパワーアンプを採用していた10〜20万円のグレードに、同社のClass Dデジタルアンプ「ダイレクトエナジー HDアンプ」を積極展開。Class Dアンプは、同時駆動でもハイパワーをキープできる特長があり、SC-LX56の場合は総計720ワット、SC−2022でも630ワットとなる。「圧倒的なドライブ感を体験してほしくてラインアップを拡大した」(パイオニア)という。

 パワー素子は新型「Direct Power FET」。ほかにのローパスフィルター用コイルやコンデンサーなど、音声出力段に使用するコンポーネントの多くを上位機「SC-LX75/85」と共通化した。「SC-LX75/85の直系。圧倒的な“9/7ch同時ハイパワー出力”と高効率駆動による省エネを両立させ、AVセンターとしての基礎体力を強固にした」(同社)。

「ダイレクトエナジー HDアンプ」を展開。パワー素子の新型「Direct Power FET」など多くのコンポーネントを上位機から継承した(左、中)。上位機「SC-LX75/85」と共通部分が多い(右)

シャーシ構造。内部では鋼板によってアンプ部を分離し、セパレート機に近い構成になった。デジタルアンプ化により、シャーシ放熱孔を省略できたことが大きいという

 アンプの変更による副産物として、シャーシ構造がセパレート機に近い構成にできた。これは、デジタルアンプ化により、シャーシ放熱孔を省略できたことが大きいという。さらに、新たに4オームのスピーカーにも対応可能になった。「Class DアンプはAB級に比べて発熱が少ない。輸入物スピーカーは4オームの製品も多く、ユーザーの選択肢が増えるだろう」(同社)。対応するスピーカーは、4〜16オームとなった。

 独自の「オートフェイズコントロールプラス」や2012年モデルから採用している「ヴァーチャルワイドスピーカー」は両機種ともに採用。オートフェイズコントロールプラスは、音楽ソフトなどに多いLFEの遅延やLFEの極性がメインに対して反転しているケースなどをリアルタイムに補正するというもの。「より一体感のある低音になるほか、低音だけではなく、中高音域のクリア感も向上する。1つベールをはがしたような音」。また、バーチャルワイドスピーカーは、フロントハイトが置けない部屋でもリアルな音場を実現するという。

「オートフェイズコントロールプラス」

 上位機で評価が高かったという「Hi-bit Audio Processing」も搭載。SC-LX56は96kHzマルチチャンネル素材まで、またSC-2022は48kHzのマルチチャンネル素材まで対応する。LX56には「デジタルフィルター」も備え、DACフィルターの設定を変更することで、「SLOW」「SHORT」「SHARP」というキャラクターの異なる3種類の音質を楽しめる。

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