「iPhone Duo」実機をマニアック目線でチェック かな入力の分割不可、ケース装着時だけの隠し設定など

 米Appleが26年9月16日に日本で開催した「Apple Showcase」に参加し、折りたたみiPhone「iPhone Duo」の実機をチェックした。米国でのハンズオンレポートはすでに公開済みのため、今回はさらに細かい仕様に絞って見ていく。

254gのiPhone Duo。iPhone 18 Pro Maxより5g重い

 まずはキーボードから。英語配列の場合は、iPad mini(A17 Pro)と同様に左右へ分割して表示できるが、日本語のかな入力で試すと挙動が変わる。インナーディスプレイを開き始めた時点では分割表示になるものの、完全に開き切ると分割できない仕様だった。iPadで使えるフローティングキーボードにも対応しない。

キーボードの分割表示。日本語かな入力では開き切ると使えない

 設定アプリの「画面表示と明るさ」を開くと、「左端を移動」という見慣れない項目がある。これは、純正の「Apple iPhone Duoケース」を装着するとアウターディスプレイの左端にケースの縁がかかって操作しづらくなるため、表示位置を少しずらして補う機能だ。

 実際にケースを装着すると、この設定をオンにするかどうか尋ねる表示が出る。ただし反映にはシステムの再起動が必要で、ケースを外しても自動では元に戻らない。オン・オフはあくまで手動というわけだ。

「左端を移動」の設定画面。純正ケースの縁で隠れる左端の操作性を補う

 壁紙は他のiPhoneと同じく、ロック画面とホーム画面で個別に設定できる。ただしインナーディスプレイとアウターディスプレイで別の壁紙を設定することはできなかった。インナーディスプレイを開く際にアウターディスプレイ側へ透けるようなエフェクト処理が入るため、個別設定が難しいのかもしれない。

壁紙の設定画面。インナーとアウターで別々の壁紙は設定できない

 インナーディスプレイの右側には、画面の下にカメラを埋め込んだ「インナーアンダーディスプレイFaceTimeカメラ」を搭載する。画面下カメラは、日本では20年9月発売の楽天モバイル「Rakuten BIG」(中国ZTE製「AXON 20 5G」がベース)が先駆けで、以降はAndroid端末で採用が広がった技術だ。

 ただ、ディスプレイ越しに撮影する構造上、光量不足による画質低下などの課題がつきまとう。そこで、Appleはカメラ穴部分のNano-texture加工を減らし、解像度をフルHDに割り切ることで品質を確保しているようだった。

インナーディスプレイ右側に埋め込んだFaceTimeカメラ

 インナーディスプレイを少し開いた状態で立てる「テントモード」で置くと、しばらくして「スタンバイ」モードに切り替わる。スタンバイモードは本来、充電器に接続して横向きに固定すると発動する機能だが、iPhone Duoでは充電していなくても使える。

テントモードで置くとスタンバイに切り替わる。iPhone Duoでは充電していなくても使える

 薄さはどの程度か、シリーズ最薄のiPhone Airと並べて確かめた。iPhone Duoは折りたたんだ状態では厚さ11.3mmあるが、開けば5.2mmと、iPhone Air(5.64mm)より約0.4mm薄くなる。

 ただし、重さはiPhone Duoが254g、iPhone Airが165gと89gの差があり、iPhone Airからの乗り換えではかなり重く感じるはずだ。

iPhone Airとの比較。開いた状態ではiPhone Duoの方が約0.4mm薄くなる

 インナー・アウターの両ディスプレイで使えるカメラ機能として「フォーカス」と「ホワイトバランス」を用意する。いずれもiPhone 18 Pro・18 Pro Maxにも搭載する機能だ。フォーカスはウルトラワイドカメラかメインカメラを選んだ上で、ピントを手動で調整できる。

フォーカスの操作画面。カメラを選んでからマニュアルでピントを合わせる

 ホワイトバランスはオート(AWB)の場合、色温度(ケルビン値)をリアルタイムに表示する。マニュアルでは「白熱灯(3200K)」「蛍光灯(4000K)」「昼光(5500K)」「曇り(6500K)」「シャドウ(7500K)」の5種類を選択可能。これらのカメラ設定は単独ではなく、組み合わせて使うこともできる。

ホワイトバランスの設定画面。AWB時は色温度をリアルタイム表示

 アウターディスプレイ使用時だけの機能として「スマート撮影」「Duo Preview」「キッズキュー」「Duo FaceTime」がある。

 中でもユニークなのがキッズキューで、撮影時に子どもが自然とレンズの方を見るよう、アウターディスプレイに「スヌーピー」のアニメーションを流してくれる。アニメーションは25種類をランダムに表示。Googleの折りたたみ端末「Pixel 9 Pro Fold」以降で使える「こっちを見て」機能に近い発想だ。

キッズキューの表示イメージ。スヌーピーのアニメーションで視線を集める

 最後に注意したいのが、MagSafeアクセサリーとの相性だ。本体の高さは117.8mmで、初めてMagSafeに対応したiPhone 12シリーズで最小のiPhone 12 mini(131.5mm)よりも短い。

MagSafe対応ウォレットを装着した様子。本体からはみ出してしまう

 実際にMagSafe対応のiPhoneウォレットをマウントすると本体からはみ出してしまい、「MagSafe対応iPhoneファインウーブンウォレット」の互換性リストにもiPhone Duoの記載はない。MagSafe自体には対応するものの、縦の長さが80mm以下のアクセサリーでないと使えない場合がある。

 手持ちのアクセサリーをそのまま流用しようと考えている人は、購入前にサイズは確かめておきたい。

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