Mobile:NEWS 2003年12月18日 01:13 PM 更新

“本気”のFOMA「900i」発表

NTTドコモがFOMA「900iシリーズ」5機種を発表。iアプリやFlashが大容量化、全端末が有効100万画素以上のカメラを搭載するなど、505iシリーズを上回る“本気”の3G端末となった。

 NTTドコモは12月18日、FOMA端末「900iシリーズ」を発表した。「D900i」「F900i」「N900i」「P900i」「SH900i」の計5機種。発売時期は「現在は2月を予定している。早くなる可能性もある」(NTTドコモiモード企画部長の夏野剛氏)。

→詳細記事


左からD900i(ピンク)、F900i(ライムグリーン)、N900i(オレンジ)、P900i(ブラック×クリアホワイト)、SH900i(シルバー)


都内で開かれた発表会

 名称を新たにした900iシリーズでは、iアプリとMacromedia Flashを大容量化。「ムーバ505iシリーズ」以上に大容量化。独自の新サービスである「デコメール」(HTMLメール)、「キャラ電」(TV電話時アバター画像設定機能)、「着モーション」(着信時iモーション再生機能)などにも対応した。

 iアプリはプログラム実行領域が従来の最大30Kバイトから約3倍となる最大100Kバイトに、データ記憶領域(スクラッチパッド)は従来の最大200Kバイトから最大400Kバイトに大容量化した。FOMA初搭載となるFlashは505iシリーズの5倍となる最大100Kバイトになった。

900i2102V505i
最大コンテンツサイズ(JAR)100Kバイト30Kバイト30Kバイト
最大データ記憶領域(スクラッチパッド)400Kバイト200Kバイト200Kバイト
最大Flashファイル容量100Kバイト20Kバイト

 リッチコンテンツの提供が可能になった分、iモード情報料の上限を従来の月額300円から同500円に変更する。

 デコメール機能ではメールにHTML形式を採用。背景色や文字色、文字の大きさなどを変更できる。メール本文途中に、カメラで撮影した写真やアニメ画像などを貼り付けることも可能だ。

 キャラ電機能は、TV電話時に自分自身の映像をキャラクターなどに置き換えることができるアバター機能。ボタン操作でキャラクターを動かしたり表情を変更でき、相手にさまざまな感情を伝えることが可能だ。

 着モーション機能は、電話着信時に「iモーション」で着信を知らせる。「着うた」や動画も高音質なAACで設定可能だ。

 全機種とも有効100万画素以上のカメラと外部メモリーカードスロットを搭載した。端末重量や待ち受け時間など、「ムーバと同等の仕様を予定している」(NTTドコモ)。


D900i  三菱電機製のD900iは有効100万画素(記録画素数192万画素)のスーパーCCDハニカムを搭載。最大24フレーム/秒の動画撮影・再生が可能だ。静止画と動画は別売りケーブルで家庭用TVに出力できる。メモリースティックDuoにビデオ機器で録画した動画をD900iで再生することも可能だ(詳細記事)。

 メモリースロットは「メモリースティックPRO Duo」に対応、大容量タイプを使用できる。

 予定仕様は以下の通り。

製品名D900i
サイズ106(高さ)×49(幅)×27(厚さ)ミリ
重さ124グラム
連続通話時間音声:140分、TV電話:70分
連続待ち受け時間300時間(移動時)
ディスプレイメイン:2.2インチTFD液晶(26万2144色、QVGA)、サブ:1.1インチTFT液晶(6万5536色)
カメラ有効約100万画素CCD
外部メモリメモリースティックDuo
カラーピンク、シルバー


F900i

 富士通製F900iは「F505i」と同様に指紋センサーを装備した。カメラ部は有効128万画素CCD。別売りのUSBケーブルでPCと接続でき、スケジュールや電話帳データを同期させることが可能になっている(詳細記事)。

 予定仕様は以下の通り。

製品名F900i
サイズ106(高さ)×50(幅)×26(厚さ)ミリ
重さ120グラム
連続通話時間音声:140分、TV電話:90分
連続待ち受け時間300時間(移動時)
ディスプレイメイン:2.2インチTFT液晶(26万2144色、QVGA)サブ:1インチ有機EL(4色)
カメラ有効128万画素CCD
外部メモリminiSDカード
カラーライムグリーン、シルバー、ネイビー


N900i

 NEC製N900iは有効100万画素スーパーCCDハニカムを採用、記録画素数は200万画素相当になっている。スクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト」(関連記事を参照)を移植したiアプリがプリインストールされる(詳細記事)。

 予定仕様は以下の通り。

製品名N900i
サイズ102(高さ)×48(幅)×26(厚さ)ミリ
重さ115グラム
連続通話時間音声:140分、TV電話:90分
連続待ち受け時間300時間(移動時)
ディスプレイメイン:2.2インチTFT液晶(6万5536色、QVGA)サブ:0.96インチSTN液晶(4096色)
カメラ有効100万画素CCD
外部メモリminiSDカード
カラーオレンジ、シルバー、ブラック


P900i

 パナソニックモバイルコミュニケーション製P900iは、AF機構搭載の有効128万画素CCDを搭載した。AF機構で接写時もピントが合った画像を撮影できるとしている。静止画・動画のTV出力や、miniSDカードに外部機器で録画した動画の再生も可能になっている(詳細記事)。

 本体外観は「カスタムジャケット」で10種類にカスタマイズできるのが特徴。スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー」iアプリ版がプリインストールされる(関連記事を参照)。

 予定仕様は以下の通り。

製品名P900i
サイズ103(高さ)×50(幅)×24(厚さ)ミリ
重さ130グラム
連続通話時間音声:140分、TV電話:90分
連続待ち受け時間300時間(移動時)
ディスプレイメイン:2.4インチTFT液晶(6万5536色、QVGA)サブ:1インチSTN液晶(4096色)
カメラ有効128万画素CCD
外部メモリminiSDカード
カラーブラック×クリアホワイト、シルバー×ストライプレッド、シルバー×ドットブラック


SH900i

 シャープ製SH900iはAF機構付き有効202万画素CCDを搭載した。ピントの合った接写が可能なほか、最大20倍ズームや最大25連写、ピクチャーライトの色を変えて9枚連写ができる「ブラケット連写」、5枚の連写画像を重ねて合成する「オーバーラップ連写」など、「SH505iS」と同様に多彩な撮影機能がウリだ(詳細記事)。

 PCからminiSDカードに保存したメールや、「Word」「Excel」などのファイルを閲覧できる「ドキュメントビューア」機能も備えた。

 予定仕様は以下の通り。

製品名SH900i
サイズ105(高さ)×51(幅)×25(厚さ)ミリ
重さ130グラム
連続通話時間音声:120分、TV電話:80分
連続待ち受け時間300時間(移動時)
ディスプレイメイン:2.4インチCGS液晶(26万2144色、QVGA)サブ:1.2インチTFT液晶(6万5536色)
カメラ有効202万画素CCD
外部メモリminiSDカード
カラーシルバー、レッド、ブルー



関連記事
▼ 特集:900iシリーズ登場
ドコモがムーバからFOMAへの移行の切り札として投入する「900iシリーズ」。2004年2月に投入される5機種が発表された。全機種メガピクセル、QVGA、メモリカード対応。そして505iを凌ぐ性能を持つ。

▼ 究極のiモード〜FOMA「900i」5機種が発表
2004年2月には、FOMAの新シリーズ「900i」が登場する。カメラや端末の重さ、待受時間などさまざまな面で、ムーバと同等の仕様とし、コンテンツなどのサービス面では505iを上回る。

▼ ソニー・エリクソン、東芝のFOMAはどうなった?
これまでにFOMAを製造したことのあるメーカーは、NEC、パナソニック モバイル、三菱電機、富士通、シャープ、東芝の五つ。また、505iシリーズはソニー・エリクソンも製造している。ところが900iのラインアップは5メーカーからだけだ。

▼ Bluetoothにタッチパネル〜「F900iT」と「P900iV」
900iシリーズ5機種から少々遅れて、2004年春先には派生モデルとなる2機種が登場する。「F900iT」はタッチパネル液晶搭載のBluetooth内蔵モデル。「P900iV」は2Mピクセルカメラを搭載したムービースタイル携帯となる。

▼ “au買うのはちょっと待って”とドコモ、榎氏
このところ純増数が落ちこんでいるドコモ。この事態をよほど気にしているのか、iモード事業本部長の榎啓一氏は、“キャリア替えは来年2月のFOMAを見てからにしてほしい”とコメントした。

▼ 「P900i」「D900i」〜次期FOMAが続々
年末から年始に向けて投入されるドコモ端末が、TELECやJATEの認定を取得し始めている。「F505iGPS」という端末の名前も挙がっている。

▼ 次期FOMA「x900i」は“イケてる”端末
来年頭に登場する次期FOMAは、これまでの4桁型番から現行iモード同様に型番も変更。機能的にPDCを上回るだけでなく、デザインにも注力する。イメージは「クラウンじゃなくてアルファロメオ」──“高級”から“カッコイイ”を目指す。

▼ 年明け発売。次期FOMAの概要明かされる
ドラクエ、ファイナルファンタジーのiモード移植発表会で、ドコモは次期FOMAの概要を明かした。5〜6機種が予定されており、発売は年明けの2004年早々。iアプリなどのスペックは「505i」「506i」を超えるという。

▼ スクウェア・エニックス、次期FOMAにドラクエ、ファイナルファンタジーを完全移植
スクウェア・エニックスは9月25日、ドコモが来春の発売を予定している次期FOMAに、「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」の第1作目を完全移植すると発表した。

▼ “秋FOMA”は来年1月に登場〜ドコモ木下氏
505iシリーズの機能をベースに、ムーバを機能面で上回るとされる“秋FOMA”。登場は1月という発言が、ドコモ幹部から飛び出した。

▼ "本気のFOMA"にQRコードリーダを標準搭載〜ドコモ夏野氏
自称「業界一のぶっちゃけ男」の夏野氏が、今年度後半に発売するFOMAについて言及した。QRコードリーダを標準搭載するといい、"リアル"との連携を推進したい考えだ。

▼ 「505iと同じくらいヒットするFOMAを投入」〜ドコモ夏野氏
これまで505iの開発に携わっていたiモード事業部が、FOMAの商品主幹も務める。今年度後半に発売するFOMAでは、「ミリオンセラーが出るようなFOMAを計画している」という

▼ 2003年度中にシャープと三菱電機のFOMAが登場
NTTドコモは、端末開発にかかる費用を半額負担するかわりにノウハウを共有する端末開発投資の対象に、シャープを追加した。シャープ、三菱電機を含む5社の10機種が支援による開発端末となる


関連リンク
▼ ニュースリリース

[ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!