中学生のスマホフィルタリング利用率は48.5%、設定内容は「親子で話し合い」が理想
MMD研究所は、スマートフォンを所有する中学生とその親を対象とした「親と中学生に聞く初めてのスマートフォン利用の実態調査」を実施。フィルタリング利用率は48.5%で、設定内容については話し合いながら決めていきたいと考えている親子が最も多くなった。
MMD研究所は、9月19日に「親と中学生に聞く初めてのスマートフォン利用の実態調査」の結果を発表した。マカフィーと共同で実施したもので、調査対象はスマートフォンを所有する中学1年生〜3年生の親845人とスマートフォンを所有している中学生323人。調査期間は8月7日〜8月23日。
親を対象に子供の使用端末でフィルタリングサービスを利用しているかを聞いたところ「利用している」は48.5%、「利用していない」は34.9%、「わからない」は16.6%。iPhoneを利用する中学生の親461人に機能制限の設定を行っているかを聞いたところ「設定している」が41.0%、「設定していない」が39.3%、「わからない」が19.7%となった。
子供の端末にフィルタリングサービスもしくは機能制限を設定していると回答した親464人に管理方法を聞いたところ「最初に設定を行ったきり特になにもしていない」が67.5%、「自分(配偶者)が保護者管理画面などを通して管理している」が18.8%、「保護者管理画面などでの管理はしていないが、ときおり設定を変更している」が13.8%となった。
親へ子供に持たせるスマートフォンに欲しい機能を聞いたところ「アプリ内課金の禁止/制限」が最多の41.4%、次いで「位置情報確認」が28.2%、「スマートフォンで子どもの利用状況確認」が25.3%となる。
子供の端末に何らかの制限機能や確認機能があった方がいいと回答した親730人を対象に、制限や確認機能の望ましい設定方法を聞いたところ「子どもにスマートフォンを持たせる前にパソコンで親が設定(28.4%)」「子どもにスマートフォンを持たせる前にスマートフォンで親が設定(18.5%)」を合算した「事前に親が設定したい」が46.9%に。「都度親のスマートフォンで遠隔で設定を変更できる(16.7%)」と「都度、親のパソコンで遠隔で設定を変更できる(13.7%)」を合算した「遠隔操作で都度設定を変更したい」と思う親は30.4%となった。
同様の親にフィルタリングや機能制限の内容を設定する際の理想的な状況を聞いたところ「親と子どもで内容を確認しあいながら設定したら良いと思う」が最多の56.2%となった。これは中学生の回答割合と似ており、親子で話し合いながら設定内容を決めていきたいと考えている親子が多くいると想定できた。
スマートフォンを所有する中学生へフィルタリングサービスを利用しているか聞いたところ「利用している」「たぶん利用している」の合算は35.6%。iPhoneを利用する中学生128人に機能制限の設定の有無を聞いたところ「設定している」「たぶん設定している」の合算が35.2%となった。
一方、フィルタリングか機能制限をスマートフォンに設定していると答えた中学生124人に、制限内容を親と話し合ったかについて聞いたところ「親と話したことはなく、制限内容を知らない」が最多の41.1%、次いで「親と話したことがないが、制限内容を知っている」が26.6%だった。また、中学生へ制限内容や親が確認する内容について知る必要があるかどうかについて聞いたところ「制限内容を親と一緒に確認しながらの設定がいい」という回答が47.1%で最も多くなった。
フィルタリングか機能制限を設定している中学124人に、利用している気持ちを聞いたところ「制限があっても、特に気にならない」が37.9%で最も多く、次いで「制限があっても、良くない広告やサイトが表示されるのであまり意味がない」が29.8%となった。
同様に端末使用中に起こったことについては「サイトやアプリに卑猥なバナー広告がでていた」が最も多く61.3%で、2016年の調査の結果と比較すると約3割増えていることが分かった。この調査結果をフィルタリング利用者/未利用者で比較したところ「サイトやアプリに卑猥なバナー広告がでていた」という回答は、フィルタリング利用者で60.0%、フィルタリング未利用者で70.1%となった。
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