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石川温のスマホ業界新聞:

iPhone Xが出足好調で、iPhone 8の失速も挽回へ――高すぎる本体価格はユーザーにどこまで受け入れられるか

iPhone Xが発売された。iPhone 8/8 Plusを見送ってXを買う、という人が多かったようで売れ行きは好調なようだが、本体価格の高さが不安要素ではある。

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「石川温のスマホ業界新聞」

 11月3日、ついにiPhone Xが発売となった。

 当日、アップル表参道に行ってみたが、朝8時には550名が並んでいた。その行列は表参道の交差点を外苑方向に曲がり、南青山3丁目の交差点の直前まで伸びていた。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2017年11月4日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 行列の中には、お近くの国の方が多数おり、札束を握りしめ、なにやらExcelで作ったような表をチェックしている人がいるなど、転売目的もかなりあったようだが、それでも大行列ができ、久々に「iPhone発売祭」の雰囲気が出ていた。

 やはり、アップルが10月24日に「当日、早く来れば予約がなくても買える」とアナウンスしたのが大きかっただろう。行列に並んだ人のなかには、「予約はできたが、到着が数週間、待たされることになるので、いち早く手にしたいから行列にならんだ」という人も見受けられた。

 結果として、iPhone Xが大人気だという報道が流れたことで、アップルとしては大成功と言えるだろう。

 KDDIの田中社長も語っていたが、事前に報道されていたほど在庫が足りないというわけではなく、それなりの数は日本にやってきたというのが実際のようだ。

 ただ、複数の関係者の話を総合すると、全体的に「グレーは予約数に対して、供給量が全然、足りていない。シルバーの方は余裕がある」という傾向にあるようだ。また、SNS上を見てみると、NTTドコモ、KDDIのオンラインショップで購入した人は、比較的、11月3日に手に入っているのに対し、ソフトバンクは苦戦しているという雰囲気がある。そもそも、ソフトバンクはiPhoneを長く取り扱っており、iPhoneユーザーの母体数が多いことから、調達量は多くても需要に追いついていないのかもしれない。

 Facebookを見ていると、「結構、多くの人がiPhone Xを購入しているな」という印象だ。iPhone 8では販売が伸び悩んでいたが、案の定、iPhone X待ちが多かったようで、キャリア関係者によれば「iPhone Xが想定通りに売れており、出足の悪かったiPhone 8の穴を埋めることができた」という。

 自分の周辺の人たちは仕事も兼ねているため「値段は二の次。とにかく速く手に入れる」という心情の人がほとんどのため、世間とはかけ離れているのは間違いない。

 例えば、一般に近い人に話を聞くと「いまiPhone 6sを持っているが、買い換えようと思っている。iPhone Xは高くて手が出ない。買うならiPhone 8かiPhone 7のどちらにしようか迷っている」と相談されたりもした。

 キャッシュバックなどがなくなり、さらに10万円以上する値付けと言うことで「本体が高い」という心理的負担が重くのしかかる。結果として、型落ちのiPhoneが選択肢となっている。

 ただ、アップルとしてはそれで何ら問題ないのだろう。

 一昔前は、キャリアの割引施策があり、「選択肢は最新モデルのみ」という感じだったが、ここ数年は型落ち品のラインナップが増えている。

 今のiPhoneにはハイエンドのiPhone Xに続き、iPhone 8、iPhone 7、iPhone 6s、iPhone SEという縦のラインナップになっている。最高額はiPhone Xの256GBは12万9800円、最安値はiPhone SEの32GBで3万9800円となる(いずれもアップルストア価格)。

 アップルとしてはもちろん、毎年、高額なモデルを買い換えてくれれば大歓迎なのは間違いないが、iPhoneユーザーが、Androidに浮気することなく、iPhoneを使い続けてくれば、それでもいいはずだ。

 「未来のスマホ」としてのiPhone Xで、客を店頭に呼び込みつつ、客の財布事情に合わせて、その価格帯に見合ったiPhoneを売っていく。日本も海外のアップルと同じ売り方が主流となっていきそうだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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