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» 2018年08月09日 10時00分 公開

2020年以降、AIで日本経済に何が起きる? 経済学者・岸博幸氏が示す、あなたがビジネス社会で生き残る方法

[PR/ITmedia]
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 2012年に始まった経済政策「アベノミクス」以降、女性の活躍推進や高齢者の雇用拡大などにより、GDP(国内総生産)は緩やかながらもプラス成長している。日本経済は回復局面に至っているとの見方もあるが、地に足をつけて働いているビジネスパーソンにとって、実際に「景気がいい」と感じている人は少ないはずだ。

 2020年に開催される大型イベントが終わると、雇用や不動産、インバウンドなどの特別需要が無くなり、不況になることは避けられないとの声もある。このような状況下では、これからさまざまなライフイベントを迎える働き盛りの20〜40代にとって、経済的な不安がいつまでも付きまとってしまう状況は避けられない。

 こんな状況を打破するために、何かアクションを起こす方法はないだろうか。今回は、元経済産業省官僚で慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の岸博幸教授に、現在から未来の経済動向、それらを踏まえた上でのビジネスパーソンの心構えについて話を聞いた。

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潜在成長率、社会保障制度……将来の経済に不安

──将来を見据えたときに、お金に対する不安を抱えている人は少なくありません。今の日本経済をどのように捉えるべきでしょうか。

 「将来、収入が増えることは期待できず、社会保障の水準も確実に下がる」というシンプルな結論になってしまいます。

 世論調査などを見ても、圧倒的多くの人が不安を覚えています。現在の収入や将来の社会保障制度がどうなってしまうのか、みなさん直感的に分かっているのではないでしょうか。あまり危機感をあおるつもりはありませんが、今の経済政策が通用するのは19年までと見ています。

 長期的な経済成長率を表す「潜在成長率」は、人口減少などいろいろな要因が重なって年間0.9%程度しか成長できないことが日本銀行の推計で分かっています。これは非常に低い数字です。20年以降はこれが当たり前になってもおかしくない。

 加えて25年以降になると今の団塊世代が後期高齢者になります。国の借金が1000兆円を超えていて、毎年30兆円以上の赤字を出している世界最悪の財政状況の中、社会保障制度の状況はさらにひどいことになるでしょう。

 常識的に考えれば社会保障制度を将来も持続するためには制度の抜本改革を行う必要があります。言い方は悪いのですが、国民の社会保障水準を少し下げなければいけません。つまり、将来的に若い世代が年を取ってから受け取れる社会保障の水準は確実に下がってしまいます。

将来に向けて、自分は何ができる?

──そういったお話を聞いていると気持ちが暗くなってしまいますね。しかし、20年以降の不況は現時点で予測されていることです。何か対策はないのでしょうか。

 若い人の将来を考えてできることの1つは、AI(人工知能)、ビッグデータ、IoTなどによる技術革新「第4次産業革命」です。これによって何が起きるか。海外に目を向けると「グローバル化」と「デジタル化」が見えてきます。

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 グローバル化の本質は「海外の安い労働力を使う」、デジタル化は「人間ではなく機械に任せて効率を上げる」というもの。これらに代替されるような仕事ほど、日本から無くなっていきます。逆に言えば、そこで勝てるのは賢いアイデアを思い付けるクリエイティブな人か、それに投資できる人です。そうではない人は、努力して機械に代替されないようなスキルを身に付けなければいけません。

──そして格差が拡大すると。

 経済の縮小とグローバル化、デジタル化が重なると非常にしんどいと思います。だから“自助自立”する。周囲の環境に惑わされずに高い収入を実現するには、自分の生産性を高めるしかない。

 一番大事なのは、「自分の稼ぐ力をもっと高めること」です。

──自身のスキルアップを目指す上で、気を付けるべきポイントはありますか。

 自分のキャリアプランや人生設計をしっかりと考えられていない人が多いです。日本は終身雇用が高度成長期に定着してしまい、仕事に必要なスキルや知識は就職した会社が現場で教育訓練(OJT)を行うのが普通になりました。欧米では、会社が訓練などしてくれることはないため、仕事をしながら自分で勉強してキャリアアップを目指すのが当たり前です。

 今は「人生100年時代」といわれています。社会保障が減る中で、仮に90年生きるとしたら、裏を返せばより長く働く必要があるということです。高度成長期のような“終身雇用バンザイ”という時代なら、定年まで頑張れば年金がたっぷりもらえて再就職先もあっせんされることもありましたが、今後は確実に無くなります。

 人生100年時代には人への投資が非常に重要です。将来的に年金が2割カットされてもおかしくないことを考えれば、75歳ぐらいまで働けるスキルを身に付けるべきです。早くから投資しておけば、リターンとして長く収入が得られる可能性があります。

 自分のスキルがどれぐらいなのか、何が足りないのか、今の仕事が本当に合っているのか、長く働くためにどんなキャリアパスを積むべきかをしっかり把握して、自分自身や子供に投資したほうがいいのではないでしょうか。

「副業解禁」は大きなチャンス

──新しい道に進む一歩として、新しいスキルを身に付けたいと思っている人はたくさんいると思います。しかし、収入が低かったり、今の生活を守るのが精いっぱいだったりで踏み出せない人も少なくないのでは。

 それが、今は「副業解禁」でやりやすい状況になっています。本業で自分の生活に必要な収入を得ながら、副業で次の仕事に必要なスキルを身に付ける。平日の夜や週末に副業を行い、ビジネスの成功を確信できたら本業にしてしまう。こんな起業の方法を米国では「ハイブリッド副業」と呼んでいます。副業は、またとないスキルアップのチャンスなのです。

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 働き方改革法によって残業時間の上限規制などが挙げられていますが、あれほどひどい法はありません。それは成果に基づく賃金が落ちたからではなく、月の上限45時間、特別な場合でも100時間というルールを新入社員にも適用していること。

 働き方改革が終わっている欧米では、若手は残業をするのが当たり前です。若い内はなるべく自分で努力してもらい、スキル、知識、ノウハウを身に付けて生産性を上げてもらう。本人の給与はもちろん、会社にとってもプラスです。

 米国の大手ヘッジファンドにいる20代は、午前7時に会社へ来て、午後10時まで働く。これを週6で続けています。もちろんこの生活はしんどいので、月に1回は3連休を、夏や冬には数週間の休みを取って郊外のリゾートに行くといいます。つまり、残業時間の上限は半年や1年単位で考えるべきだということです。

 今の働き方改革法は休み方改革法になっています。残業時間の上限を作って自由時間が生まれたら、その時間をどう使うべきか。政府はもっと副業解禁を促進させたり、国の職業訓練所を充実化させたりするべきです。自由時間ばかり増やして、生産性や将来の安心を作れるわけがありません。

 もはや会社の席に座ってぼーっとしていればいいという時代ではありません。それは自分の将来をリスクにさらしているのと同じ。やれることってたくさんあります。自分が何をすべきか、見つめ直すことが大事です。

──岸さんはお子様もいらっしゃいますが、親の視点で今の日本経済をどのように見ていますか。

 上の子が8歳、下の子が6歳になりますが、20年後を考えるとすごく不安になります。日本の国際競争力も落ちているかもしれません。子供にはそうなっても困らないような力を身に付けさせるために、教育はしっかりやるべきと思っています。ただ、それは単に勉強を意味しているわけでありません。

 「子供が関心を持っていることをとことんやらせて、成果を出して人から評価される成功体験を積ませる」──これが一番大事だと思っています。高校球児は甲子園に出たくて死に物狂いで練習し、甲子園に出て大観衆から声援を浴びるという成功体験を積みます。彼らは野球に大半の時間を費やしていますが、その後の大学受験でいい大学に合格できる。野球で成功体験を積んでいると、学業にも適用できるのです。

 最低限の基礎学力は必要ですが、これからの時代、正解の無い社会では、何が正解かを考える能力ではなく自分で問題を発見したり、クリエイティブなアイデアを出せたりといった能力が重要です。

 これだけ変化が早い時代に、10年後がどうなっているかなんて分かりません。この先の社会で生き残れるようにするには、「とことん集中して頑張ること」「成果を出す」という当たり前をできるようにしておくべきで、それが自分への自信にもつながるはずです。

自分を客観視できるツールは重要

──日本国内では、みずほ銀行とソフトバンクが共同出資して立ち上げた合弁会社J.Score(ジェイスコア)のサービス「AIスコア」が登場しています。ユーザーが質問に答えていくと、個人の信用力と可能性を表すスコアが算出され、さまざまな場面で活用できるようになるというサービスです。こういったツールが役立つ可能性はありますか。

 将来の不安が多いというのは、裏返しとして自分がその中でどれぐらい安心できるか知りたいとも言えます。今、世の中で自分を客観視する材料って意外とありません。せいぜい「勤務先」「年収」「住んでいるエリア」ぐらい。会社はいつ倒産するか、収入はいつ下がるか分からないのでほとんど意味がない。自分を客観評価できる材料が全く無いってある意味すごいことですよね。

photo (表示されているスコアはイメージです)

 ダーウィンの進化論でも言われているように、地球の歴史上で生き残った種はもっとも知能が高かったり、力が強かったりしたわけではありません。環境変化に適応できた種が生き残っている。これから景気と社会保障が悪化し、機械に仕事を取られるかもしれないという中で、生き残るには自分を進化させるしかありません。自分が進化したかどうかを判断できるのは自分だけ。それは客観的な評価がないとできない。

 今後、AIスコアの用途を広げて仕事のポテンシャルや社会的な信用度など、自分の価値を定点観測できるようになれば、さらに大きな意味があると思います。

photophoto AIスコアでは、自身に関する質問に答えていくだけで個人の信用力と可能性を表すスコアが算出できる

──今回のお話で、自身の置かれている状況やスキル不足に危機感を感じた方もいらっしゃると思います。

 早めに気付くことはすごく大事で、2年もあれば大きく変われますよ。社会人になってやるべき事に気が付き、そこからどれだけ頑張るかが大事。あえて言えば、僕は現代が悪い時代ではないと思います。表現は悪いですが、ちょっと頑張れば勝てるのですよ。本当はみんなが良くなってほしいけども、現実を見ると意外とみんな緩く生きている。

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 特定の思想に偏っているわけではありませんが、自分は日本人の能力は高いと思っています。みんながやるべきことをやれば、自分たちで創意工夫できる民族だと思っている。気が付いた人はできるはずだし、成功している人は相応の努力をしています。若者のポテンシャルも十分あるでしょう。

──時間を買ってでも、新しい一歩を踏み始めてみる。そうすることで、自分自身の自信につながり、毎日を楽しく過ごせるようになる。自分が変われば、世の中も変わるかもしれませんね。

社会的信用がスコアで判断される時代がやってくるかも

 個人の信用力をスコアで測る仕組みが、今後日本でも身近な存在になるかもしれない。そして、そのスコアが自身のスキルアップを手助けする強力な武器になる可能性も。自身が現時点でどの程度の可能性を持っているのか。スコアの算定だけならニックネームで使える「AIスコア」を、第一歩として試してみてはいかがだろうか。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2018年9月2日