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2004/03/31 02:00 更新
ブロードバンド利用者の不満は「接続が遅い」、光ファイバー接続者は倍以上に増加
アイブリッジの調査によると、光ファイバーを選択するユーザーが昨年と比べて倍近くになっている。
アイブリッジが展開するインターネットリサーチサービス、リサーチプラスは、昨年3月末の調査と同様、ADSLおよび光ファイバー回線、CATV回線を利用するブロードバンドユーザー300名(男性170名・女性130名)を対象にブロードバンドサービスの利用についての調査を行い、その結果を発表した。
ブロードバンド環境、ADSLから光ファイバー(前年比223%)へ
調査によると、ブロードバンドユーザー300名の接続環境のうち最も多かったのは「ADSL12M」で40.7%(122名)。次いで「ADSL8M」26.0%(78名)、「CATV回線」13.0%(39名)、「ADSL1.5M」10.7%(32名)、「光ファイバー回線」9.7%(29名)と、順位については昨年と同様の結果となった。
しかし、その比率には若干変化が見られる。中でも光ファイバー回線は、昨年の4.3%(13名)と比べて倍以上の伸びを見せている。また、CATV回線も昨年の39.0%(117名)に比べて僅かながら増えているのに対し、ADSLは1.5M/8M/12Mのいずれも少しずつポイントが減少した。
ブロードバンドユーザーの回線速度満足度7%減、さらに貪欲に
また、現在の回線速度に対して「満足している」としたのは、昨年の61.0%(183名)に対して今年は54.0%(162名)と減少。理由としては、昨年が「ダイヤルアップ時と比べて速い」といった旨の意見が多かったのに対し、今年は「料金分は出ていると思う」など、価格と利用感を比較して満足とするユーザーが多く見られたのが特徴的だ。
一方、「満足していない」と回答するユーザーからは例年、「まだ遅い」という声が寄せられているが、今年「満足していない」と回答した46.0%(138名)のユーザーには、特に「時間帯によって極端に速度が落ちる」という意見や「やっぱり光ファイバーにしたい」「光ファイバーにしたのに特に早さを感じない」といった意見が多く見られた。
有料のブロードバンドサービスでは「映画」が人気
有料のブロードバンドサービスを利用したことがあるかという問いについては、「ある」が21.7%(65名)、「ない」が78.3%(235名)となった。こちらは相変わらず利用率が低いようだが、「ある」12%(36名)「ない」88%(264名)となっていた昨年とくらべると、10ポイントほど「ある」と回答した割合が高まっている。
また、どのようなサービスを利用しているかについて「ある」と回答した65名に複数回答可で尋ねたところ、「ソフトダウンロード」が34.0%(33名)で昨年比6ポイント程度の伸びで変わらずトップ。次いで「映画」「音楽配信」各18.6%(各18名)、「アニメ」7.2%(7名)、「スポーツ中継」「ライブ中継」各5.2%(各5名)、「教養/セミナー」3.1%(3名)、「写真集」2.1%(2名)という順になった。これを昨年「ある」と回答した36名の内訳と比べると、「音楽配信」が24.6%(14名)から減少、「映画」が12.3%(7名)から増加しており、映画コンテンツの人気の高さが垣間見える。
利用料や実際の速度に関する不満は根強い
「現在のブロードバンドサイトの品質」に満足しているかを自由意見で尋ねたところ、「概ね満足しているがもう少し画質が向上すればもっとよい」「料金の設定が細かくトータルすると割高になるので定額料金で加算料金を気にしないで楽しみたい」「有料コンテンツはあまり利用しないが、無料コンテンツには満足している」といった意見が挙がった。
しかし「サイトには特に不満はないが、月額利用料金がもう少し下がれば」「12Mを利用していても実際には2Mしか出ていない」など、サービス自体に関する不満はここでも多く、また昨年の調査において多く見られた「接続速度がもっと速いとよい」「光ファイバーへの移行を検討中」という傾向は今年も継続している。
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アイブリッジ
[西尾泰三,ITmedia]
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