山寺宏一さんら声優26人が「NOMORE無断生成AI」 動画で“平和的な議論”呼び掛け
声優の中尾隆聖さんや、山寺宏一さんが「NOMORE無断生成AI」と呼び掛ける──10月15日、YouTubeやTikTok、Xでこんな動画が公開された。映像には他にも梶裕貴さんなど26人の声優が参加。「NOMORE無断生成AI 声優有志の会」として、「私たち、声優の気持ちを聞いてください」とメッセージを出した。
今回の映像は“第0弾”という位置付け。後日、本編を公開するという。第0弾動画の概要文では、呼び掛けの趣旨を以下のように説明している。
私たちがやった覚えのない朗読や歌、そして声そのものが、ネット上に公開され、時に販売されています。
私たちの声は商売道具であり、人生そのものであり、共に成長してきた大切な自分自身の一部です。
「この声をもっと聞きたい」と思ったファンがやってくれたことだとしても、無断で使われるのは、気持ちの良いものではありません。
新しい技術は、これから私たち人間に大きな恩恵を与えてくれるでしょう。
でも同時に、お互いの気持ちや、未来の文化のあり方まで視野を広げて、議論を重ね、みんなで技術の使い方を考えていきたい。そのきっかけとなるように、この動画を作りました。
傷つけ合う言動の応酬ではなく、平和的な認識のすり合わせのための議論を有識者も交えて行い、文化的なルール作りをしていきましょう。
10年後20年後もずっと、良い作品を生み出す土壌を枯れさせないために。
声を生成するAIを巡っては、本人そっくりのAI音声を再現するAIボイスチェンジャー技術が2023年ごろから普及。人気歌手や声優の声を無断でAIに学習させ、無関係な歌を歌わせたり、せりふを言わせたりする“無断AIカバー”が、動画系SNSで人気を博している。
一方、声優が新たな収益を生み出せる環境の整備を目指し、あえてAIを活用する動きもある。例えば森川智之さんはAI音声プラットフォーム「CoeFont」に声を提供。声優事務所として知られる青二プロダクションもCoeFontの運営元とのパートナーシップを発表し、吹替などに使わないという条件付きで、野沢雅子さんや銀河万丈さんなどのAI音声を開発する方針を示している。
また、今回の呼びかけにも参加している梶裕貴さんは、本人の歌声データを使った歌声合成ソフト「梵そよぎ」の製品化を発表済み。製品化に際するクラウドファンディングでは「AIと敵対するのではなく、共存すべき」「あえて私の声を持つ『梵そよぎ』を解禁することで、“正しい音声AIの在り方”を証明できるのではないか」とコメントするなど、“正規版”のAI音声をリリースすることで、無断でのAIカバーを抑止する動きも見られる。
【訂正:2024年10月16日午後2時54分】当初、動画に登場した人数を24人と誤って表記しておりましたが、ただしくは26人でしたので訂正しました。
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