国産AIスタートアップ・PFNが“生成AI向けプロセッサ”独自開発、2026年提供へ 「GPUの10倍高速で省電力」
AIスタートアップ・Preferred Networks(東京都千代田区、以下PFN)は11月15日、大大規模言語モデルなど生成AI向けの独自プロセッサ「MN-Core L1000」の開発を始めると発表した。生成AIの推論時に、GPUなどの既存プロセッサに比べ最大10倍の高速処理を目指す。提供予定は2026年。
PFNでは16年から、深層学習の特徴である行列演算に最適化した独自プロセッサ「MN-Core」シリーズの開発を神戸大学と共同で進めている。L1000ではこれに、「三次元積層DRAM」という最新技術を組み合わせる。
三次元積層DRAMは、演算器に対してメモリを垂直方向に積載することで、従来のハイエンドGPUが搭載するHBM(high bandwidth memory)と比べてもメモリ帯域幅を拡大できるという。近年のAIプロセッサで利用が広がるSRAM(static random access memory)に比べて大容量かつ安価であるため、同社は「メモリの大容量化と高速化を安価に実現する」と説明している。
またMN-Coreは、演算時の消費電力と排熱を抑えた結果として、電力効率が高いのも特徴だ。20~21年には電力性能ランキング「Green500」にて、MN-Coreを搭載したスーパーコンピュータ「MN-3」が世界1位を3度獲得している。L1000では、これらの技術を組み合わせて、GPUなどの既存プロセッサに比べて最大10倍の高速化と、高い電力効率を両立するとしている。
同社は独自の生成AIモデル「PLaMo」も開発している。そんな中でL1000を開発する意義について「生成AIの推論処理を高速化できれば、利用時の計算コストも削減できるとともに、オンプレミスでの利用やソフトウェアへの組み込みも可能になる」として、独自のハードウェアとソフトウェアの両面から生成AIの普及を推進していく考えを示した。
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