現代アーティストは動画生成AI「Sora」をどう使う? 京都・両足院で開催した“AI作品の個展”を見てきた(3/3 ページ)
生成AIによる作品は、新たなジャンルを確立するか?
生成AIはプロンプトを入力するだけで画像や動画などを作ることができるが、そうして生み出した作品にオリジナリティーがあるといえるのか。また、それらの作品はアーティストが作ったといえるのか。こんな質問に真鍋さんは「この議論は新しい技術が出てきた際には必ず起こること」と話す。
「カメラが出てきたときにも“写真を撮っているだけで作品に見えるのか”という議論があったが、今は写真も1つのジャンルとして確立している。フォトショップが出てきたときも、それで写真みたいな画像を作ったとして果たしてそれは芸術になるのかといわれていたが、今は受け入れられている。生成AIについても今は黎明期で議論が必要なときだと思う」(真鍋さん)
一方、早急に“生成AIを封印する”という結論に達してしまうことには、やや抵抗があるとも続ける。今はどうすれば生成AIと共存できるかということを模索し、抱えている問題を解決した上で生成AIを使えるようにしていく。今すぐにAI禁止と決めるのではなく、しっかりと議論をする過程の重要性を指摘した。
また、今後も動画生成AIを使って作品などを作る意向はあるかという質問に対して、真鍋さんは「作品として、世に出すところまで行くにはまだいくつか課題もあると感じている。また現状では書き出せる尺が短すぎて動画を作るのには少し制約が多い」と率直な感想を語る。
そのような状況の中で、真鍋さんが最も可能性を感じている使い方が、レンダリングコストが低い映像を作り、そのシェーディングのプロセスを一任するという方法という。文章から動画を作る過程については、現状ではコントロールできる部分が少なく“生成されたよく分からない映像”を面白い作品にまで昇華するには、別の作業が必要になるためまだ実験が必要としている。
リンゼイさんは、個展を開いたばかりということもあり「少し眠りたい」と率直な感想をこぼす。一方、動画生成AIの特性にも触れ「Soraに文章入れて生み出せるのは、動画だけでなく、3Dモデルもある。そのモデルを3Dプリンタに入れてしまえば、現実で形あるものも作れてしまう」と指摘。アイデアがすぐに形になる日も近いのではと期待を寄せた。
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