マスクド・アナライズの「AIしてま~す!」
【起動生成GUNDAM ジェネーティブネクス】──生成AIはジークアクスになれるか? AI普及へのヒントを考える(2/3 ページ)
生成AIはジークアクスになれるか?
ガンダムにおいて、課題となるのは新規ファンの開拓です。長年に渡って展開されるシリーズ作品において、古いファンが残り続けるばかりでは市場は縮小してしまいます。そこで新たなファンを増やすために、定期的にガンダムシリーズの新作アニメなどが発表されるものの、新規ファンの増加という点では限定的な成果にとどまっていました。
そもそもガンダムには「作品が多くて、どれを見るべきか分からない」「楽しむための予習が大変」「そもそも時間をかけて見ても楽しめるのか不安」といった、新規参入者を阻む壁がありました。そんな中、ガンダムを知らない人でも楽しめる完全新作としてジークアクスが公開されました。視聴した感想をSNSで共有するなどの体験が提供され、既存のファンと新規ファン同士のつながりも生まれるなど、初心者の疑問に対して経験者が助言して導くという流れが出来上がっています。
新たなファンを増やすという目標は、生成AIを取り巻くにおいても重要です。便利なツールであっても、使われなければ意味がありません。しかし「使い方が分からない」「調べたり勉強するのが面倒」「仕事で役立つか分からない」「ツールの種類が多すぎる」など、ガンダムと同じような不満が挙げられます。ブームになって話題性があっても、利用者が増えるわけではありません。
そこでジークアクスでは、ガンダムシリーズの新規ファンを増やすため、新たな取り組みを実行します。「完全新作なので事前の予習は不要」「主人公が女性」「主題歌は米津玄師」「挿入歌はVTuberの星街すいせい」「SNSでバズることを想定した展開」など、これまで関心が無かった層へのアプローチが見られます。(これは前作の「機動戦士ガンダム 水星の魔女」から続く部分もあります)。
さらにジークアクスにおける話題性として、1979年に放送された最初の作品である「機動戦士ガンダム」の1話と同じ展開でありながら「もしもこうなったら?」という歴史のifを再現しました。この展開は既存ファンから「ウ……ウソやろ こ……こんなことが こ……こんなことが許されていいのか」と言わしめる衝撃です。
一方、「機動戦士ガンダム」を全く知らない人には「ガンダムはそういう話である」と認識するでしょう。しかし視聴後にSNSなどで感想を調べれば「機動戦士ガンダム(1979年)」と「ジークアクス(2025年)」で、同じ世界で全く異なる物語が展開されたと分かります。これをきっかけに「機動戦士ガンダム」にも注目が集まり、新たなファンが視聴して物語やキャラクターを知るという循環が出来上がりました。
こうして「従来のガンダムファン」「ガンダムを知らない人」に加えて、「以前はガンダムファンだったが離れていた人」も巻き込んで、興行収入25億円(2月17日時点)という話題性をつくりました。
映画を見た人の中には、登場したキャラクターや背景を深く知るため、自発的に「機動戦士ガンダム」を視聴するという流れが生まれています。さらに劇中において魅力的なキャラクターという「推し」を作り出すことで、自発的に過去作品に触れて進化しつつ、複数回の視聴や情報発信で繰り返し再生しながら、布教活動によってファンを増やすという「自己進化・自己再生・自己増殖」という行動変容を実現します。
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マスクド・アナライズの「AIしてま~す!」
企業への生成AIの導入活用やDX支援を手掛ける、AIコンサルタントのマスクド・アナライズさんが“生成AIの今”を愛を持って解説していく。
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