「権利侵害はない」のに“声が酷似”? AI音声「にじボイス」、33キャラ取り下げ 詳細を開発元に聞いた(2/2 ページ)
『にじボイス』は、AIによる音声生成技術を用いて、多様なキャラクターの声を設計しています。
各キャラクターのボイスは、さまざまな音声パラメータ(声質・高さ・抑揚・スピード・表情など)を組み合わせて生成した音声をもとに、社内で最終的な設定を行いキャラクターとして設定しています。
このとき使用する音声パラメーターは、あくまで一般的な音響特性の範囲で調整を行っており、特定の実演家の方の声を模倣・再現することを目的として設定しているものではありません。
しかしながら、人の声が持つ音域や表現の幅には共通性があるため、技術的な生成過程で結果的に特定の声質や話し方に近い印象を与えるケースが生じることはあり得ます。
このような類似は、AI音声生成という技術特性に由来する自然な現象であり、意図的に特定の方の声を再現したものではありません。
また、AIの学習データについては「詳細は非公開としているが、データ提供元に対し、適切に権利処理された音声データであることを確認している」(Algomatic)と強調した。
Algomaticに対し「権利処理の方法として、俳優や声優など本人に許諾を得たものはあるか」と聞くと、「『にじボイス』においては、キャラクターごとに異なる学習データの提供元が存在するわけではない」「具体的なプロセスなどについては契約上の守秘義務により対外的に公表しかねる」とした。
一方、他社のAI音声サービスでは、実際の俳優や声優とライセンス契約を結び、その情報を開示している事例もある。こうした取り組みの予定についてAlgomaticに聞いたところ、「現時点では、外部公開を前提としたライセンス契約や権利情報の開示を行う予定はない。『にじボイス』は、特定の実演家の声を利用するサービスではなく、AIが生成する多様な声を用いたプラットフォームとして設計されている」と説明した。
今回の件を受け、Algomaticは「声の権利保護に関する社会的関心の高まりを受け、より慎重な審査体制の整備と運用強化を進めている」と述べる。「引き続き、透明性・安全性の高いAI音声生成プラットフォームを目指す」(Algomatic)
なお、今回取り下げた33キャラの音声を利用し、ユーザーが既に制作・公開した作品については「利用規約の範囲内で引き続き利用可能」としている。
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