AIをよく使う社員ほど「残業が長い」――原因と対策は? 専門家が語る“効率化のわな”(2/2 ページ)
“真のAI効率化”に向けた3つの対策
同調査によると、生成AIの利用者は、AIを活用したタスクで平均16.7%業務時間を削減できていた一方、全体の業務時間を短縮できたのは、およそ4人に1人だったという。ヘビーユーザーほど残業時間が長いことに加え、AIが活用できる業務の少なさなども原因となり、個別のタスクの効率化が全体の効率化につながっていない実態が見えてきた。
こうした状況下で、生成AIの活用により組織全体の成果を出すためには何をすべきか。田村氏は3つの対策を挙げる。
1つ目は、生成AIによる削減時間の再分配に関するルールの明示だ。例えば、削減時間の最低2割を業務改善に充てると決め、「他にもAIが活用できる業務はないか」などを探る必要があるという。
2つ目は、AI普及における「試す人」と「広げる人」の役割分担だ。具体的には、社内のIT・DX部門はAIサービスの導入や活用法を検討し、人事・広報部門はAIに関する情報を共有するといった具合で役割を明確化する。また、AI普及に関する活動を業務目標・評価項目として位置付けるなどの施策も有効とした。
3つ目は、AIの利用に関する環境の整備だ。AIに関する相談窓口を一本化するほか、AIを業務で使う際の事例や注意点などのナレッジを蓄積する場所などを組織的に整える。“AIに詳しい人”に頼らず、AIを活用できる仕組み化が重要としている。
今回のWeb調査は、非正規雇用者を含む全国1万9855人の就業者に事前調査を行い、性別と年齢の構成比で割り当てた正規雇用者3000人(生成AIの利用者が1500人、生成AIの非利用者が1500人)を対象に実施した。期間は、生成AIの利用者が2025年10月24日~26日、生成AIの非利用者が27日~28日。
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