9割超の企業「AIが浸透しても新卒採用数を減らさない」 一体なぜ? マイナビが解説(1/2 ページ)
9割以上の企業はAIが浸透しても新卒採用数を減らさない――マイナビは2月25日、2027年卒新卒採用の動向に関し、このような調査結果を公開した。同日に実施した記者向け説明会では、AIの普及が採用活動や新入社員の業務に与える影響なども解説した。
AIの浸透により新卒採用数が変わるか聞いたところ、90.3%の企業が「変わらない」と答えた。「減る」と答えたのは4.0%で、「増える」の5.7%を下回った。業種ごとの偏りも見られなかったという。ただし一部の企業からは「事務系の仕事を縮小する」「初歩的なプログラミングはAIに代替させる」とのコメントも寄せられた。
複数回答方式で、新卒採用を継続する理由も聞いた。「若手人材の長期育成を重視しているため」が65.1%で最多となり、「将来の幹部候補を確保するため」が48.8%、「組織文化や価値観の継承が必要だから」が43.7%と続いた。一方で「AI時代に積極的に新卒採用を行う理由はない」と答えた企業は1.5%にとどまった。
この結果に対し、マイナビは「企業の持つ文化や価値観を継承するために、将来のコア人材となる社員の採用と、そうした人材の長期的な育成が必要だと考えている企業が多いようだ」と考察している。
25年には米国の巨大IT企業を中心に、AIの浸透により新卒採用を縮小するとの報道も相次いだ。なぜ日本では影響がほとんど見られない結果となったのか。マイナビの長谷川洋介氏(キャリアリサーチラボ 研究員)は、日本企業の人手不足が関係しているとの見方を示す。同社の調査によると、26年卒の採用充足率(募集人数に対する内定者数の割合)は69.7%で、4年連続の減少となった。
「採用充足率からも分かるように、日本では慢性的な人手不足の状況だ。現時点では、AIを導入しても人手が足りない企業が多いと想定される。そのため米国ほど急速な影響が出ず、日本の雇用環境の特殊性も加味して、現時点では『影響がない』と考える企業が多いのではないか」(長谷川氏)
AIで新入社員の仕事は変化、消える業務は……
一方マイナビによると、AIの普及により、新入社員の業務は変化する可能性があるという。現在、新入社員に任せている業務を聞いたところ、「データ入力」が69.3%と最多で、「集計業務」が61.2%、「定型的な資料作成」が60.7%と続いた。
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