AIコスト高騰で中国DeepSeekへの“乗り換え”続出か 米国決済サービスの支出調査で明らかに
米国企業がOpenAIやAnthropicの高額なAIモデルから、安価な中国製モデルへ乗り換えている実態が、米決済プラットフォーム「Ramp」の支出データから明らかになった。同社が6月3日(現地時間)に公開した月次調査結果「Top SaaS Vendors on Ramp」で、中国DeepSeekが急成長部門の首位に入った。
この調査は5万社超の法人カード・請求書払いの取引データに基づく。Ramp リードエコノミストのアラ・カラジアン氏は「オープンモデルのセルフホストでの利用ではない。企業は同社に直接データを送受信している」と述べ、セキュリティ上の懸念があるにもかかわらず企業がDeepSeekのAPIに課金している実態を指摘した。
開発現場からも同様の報告がある。AIコーディングエージェント「Cline」を開発するサウド・リズワン氏は同日、Xで「Clineユーザーのかなりの割合が、AnthropicやOpenAIのモデルから安価な中国製オープンモデルへ切り替えるのを目にしてきた」と述べた。
背景には大きな価格差がある。100万トークン当たりの価格は、OpenAIの「GPT-5.5」で入力5ドル、出力30ドル。Anthropicの「Claude Opus 4.8」は入力5ドル、出力25ドル。Googleの「Gemini 3.1 Pro」は入力2ドル、出力12ドルだ。一方、DeepSeekの「DeepSeek V4-Pro」は入力0.435ドル、出力0.87ドルで、米国のフロンティアモデルと比較すると大幅に安い。5月23日(日本時間)には、4月から実施していた75%割引を恒久化した。
ただしカラジアン氏は、2025年1月にも同様のトレンドがあったとし、「このトレンドの持続性を過大評価すべきではない」とも指摘している。
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