“Claude Fable 5の次"に備えよ――Anthropicが東京でイベント開催、「Claude」責任者が明かした開発者向け3つの指針

 「Claude Fable 5」の次に備えてほしい――米Anthropicが6月10日(日本時間、以下同)に都内で開催した開発者向けイベント「Code with Claude」で同社のダイアン・ペン氏はこう述べ、AIを組み込んだサービスを開発する際の指針を語った。

ダイアン・ペン氏(撮影:筆者)

 Claude Fable 5(以下、Fable 5)はAnthropicが同日に一般提供を開始したAIモデル。高度なサイバーセキュリティ能力ゆえに一部の事業者のみ利用できた最上位モデル「Claude Mythos Preview」と同水準の性能を実現した上で、一般提供に向けて悪用を防ぐ機能を備えているという。

 では、このような高性能なモデルを組み込んだサービスを作る際に、開発者が意識すべきポイントは何か。「Claude」のプロダクト責任者であるダイアン・ペン氏は、AIの進化は指数関数的に加速しており、開発者は現行モデルだけでなく「次世代のClaude」を見据えて自身のサービスを設計すべきだと語った。その際に重要なのが以下3点の指針だ。

  • 次世代モデルの利用に備える: 開発するシステムのアーキテクチャやプロダクト体験、モデルを制御するハーネスを、次世代モデルをすぐに利用できる形で用意しておく。モデルが賢くなるほど、複雑に作り込んだ仕組みよりも、ファイルシステムやサンドボックス環境といった基本的な道具だけを与える方が、自律的に高度なタスクをこなせるようになる
  • 難易度の高いタスクを用意しておく: 今はまだうまく動かないような難易度の高い機能のプロトタイプをあえて用意しておく。このプロトタイプが次世代モデルによって動き始めた瞬間こそ、指数関数的な進化が自分たちの足元で起きているサインであり、これまでにない新しい体験をユーザーに提供できる合図になる
  • モデルのアップグレードをビジネスチャンスと捉える: モデルのアップグレードをビジネスチャンスと捉えることが重要。レビューやテストを自動化する仕組みを整え、次世代モデルが出るたびに実際に手を動かして試し続けることが、顧客に新しい体験を届ける近道になる

 その上で、モデルの進化を測る指標として、モデルが自律的にどれだけ長く作業を続けられるかを示す「タイムホライズン」を挙げた。Fable 5は、1度の指示でユーザーのニーズに先回りして動くエージェントになりつつあるとし、例えば「プロジェクトの進捗報告を書いて」と頼むのではなく「プロジェクトが順調に進むよう見届けて」と任せたり、財務予測を1度作らせて終わりにするのではなく継続的に更新・修正させて常に正確な状態に保たせたりといったタスクが可能になると紹介した。

 今回のCode with Claudeは、米国サンフランシスコ、英国ロンドンに続き3回目の開催となる。都内会場とWeb配信にて、Claude PlatformやClaude Codeの新機能や日本での導入事例が紹介されている。

イベント会場入り口の様子(撮影:筆者)
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この記事の著者

村田知己

村田知己

ITmedia AI+ 編集記者。市場調査会社でのエンジニア職を経て、2022年アイティメディア入社。キーマンズネット編集部、社内のデータ分析基盤構築担当、ITmedia エンタープライズ編集部を経て現職。

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