「見づらいだけ」――スーパーの商品売り場に並ぶ、生成AIで作ったとみられる派手なポップがXで物議を醸している。Xのユーザーからは「ごちゃついている」「食欲が湧かない」など否定的な声が集まる中、看板広告戦略で知られるきぬた歯科(東京都八王子市)のきぬた泰和院長は7月23日、「これはアリ、なんです」と肯定的な見解を示した。
発端は、あるXユーザーが7月20日に投稿した写真だ。スーパーの青果売り場とみられる場所に、巨峰やモロッコいんげん、にんにく、レッドオニオンなどの商品ポップが並んでいる。いずれも生成AIを活用したとみられる写実的なイラストと、原色を用いた派手な色遣いだ。
例えば青森県産にんにくのポップには、尖った耳と鋭い八重歯を持つドラキュラ風の男性が、大量のにんにくを前に「NOOO! NOT GARLIC!!」とたじろぐ姿が描かれている。徳島県産しいたけのポップは黒と金を基調とし、中央にしいたけ、その上に「TOKUSHIMA SAMURAI SHIITAKE」と英語のロゴ風文字を配置。右側には兜をかぶった戦国武将風の男性を描き、背景奥に日本の戦国時代を思わせる城をそびえさせている。
投稿者は「ごちゃごちゃ生成AI絵をくっつけるなら、前の黄色い紙に値段と一言で良かった」と指摘。投稿には、「ひと目でAIと分かる」「視認性が下がって売り上げにも影響しそう」「商品を引き立てていない」など、さまざまな反応が寄せられた。一部では、生成AIを使い始めた担当者が勢いで作ったのではないかと推測する声もみられたが、全体としてはポップの見づらさを指摘する意見が目立った。
この投稿に反応したのがきぬた院長だ。同院長は「看板王として言わせて頂きます」としたうえで「これはアリ、なんです。ありきたりでは差別化出来ません。POPをグチャグチャにする事で店内をカオス化させ、客のアドレナリンを促し、購買意欲を刺激する作戦です。パットしないスーパーは見習って下さい」(原文ママ)と、デザインについて肯定的な見解を示した。
きぬた歯科は、院長の顔写真を前面に出し、黄色やショッキングピンクなどを用いたカラフルな屋外看板を展開していることで知られる。今回の投稿にも、Xでは「説得力がある」「ドン・キホーテも同じ戦略」と納得する声が上がった。一方、「きぬた歯科のブランドだから許される芸当で、よく分からない店がごちゃついてても購買意欲が無くなるだけ」と反論する意見もある。
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