Google、「Gemini 3.6 Flash」など3モデルを発表 出力トークンを削減しつつ値下げ、「Gemini 4」も予告
米Googleは7月21日(現地時間)、Geminiの「Flash」シリーズに3つの新モデル「Gemini 3.6 Flash」「Gemini 3.5 Flash-Lite」「Gemini 3.5 Flash Cyber」を追加すると発表した。いずれも大規模にAIエージェントを構築するための効率性、低遅延、信頼性を狙ったモデルと位置付けている。あわせて、次世代モデル「Gemini 4」の開発着手も明らかにした。
Gemini 3.6 Flash
3.6 Flashは、コーディングやナレッジワーク、マルチモーダル性能を向上させた主力モデル。Artificial Analysis Indexでは3.5 Flashと比べて出力トークン使用量が17%減少し、DatacurveのDeepSWEなど一部ベンチマークでは最大65%削減したとしている。
AIがコンピュータの画面を認識して操作を自動実行する「Computer Use」機能が、Gemini APIとGemini Enterpriseの組み込みクライアント側ツールとして利用できるようになった。CBRN(化学・生物・放射性物質・核)やサイバー攻撃の悪用に対する「Frontier Safety」のセーフガードを強化して提供する。
Gemini 3.5 Flash-Lite
3.5 Flash-Liteは、3.5系で最も高速かつ低コストなモデルで、エージェント検索や文書処理など高スループットが重視される用途向けだ。Artificial Analysisの計測で毎秒350出力トークンで動作する。前世代の3.1 Flash-Liteを大きく上回り、Terminal-Bench 2.1(54%対31%)などで性能向上を示した。
さらに、SWE-Bench Pro(54.2%対49.6%)やOSWorld-Verified(74.0%対65.1%)などの多くのエージェント・コーディング評価では、前世代の上位クラスである「Gemini 3 Flash」をも上回る性能を示したとしている。このモデルも組み込みツールとしてComputer Userを備える。
なお、3.6 Flashと3.5 Flash-Liteはいずれも、最大100万トークンのコンテキストウィンドウと最大6万4000トークンの出力に対応する。
Gemini 3.5 Flash Cyber
3.5 Flash Cyberは、3.5 Flashをベースに、脆弱性の発見、検証、修正に特化してファインチューニングした軽量なサイバーセキュリティ向けモデルだ。Googleのコードセキュリティエージェント「CodeMender」内で複数のエージェントとして動作し、ベンチマーク「CyberGym」でフロンティアモデルに匹敵する性能を発揮するとしている。Googleは、デュアルユース(軍民両用)の性質を踏まえ、CodeMenderを通じて政府機関や信頼できるパートナーに限定提供するパイロットプログラムとして近く提供を始める。
Gemini 4について
今回の発表に加え、Googleは「Gemini 3.5 Pro」を現在パートナーとテスト中で、準備が整い次第、広く提供する予定だとした。さらに次世代モデルの開発にも着手しており、「Gemini 4」に向けて「これまでで最も野心的な事前学習を開始した」と明かした。
提供対象と料金
3.6 Flashと3.5 Flash-Liteは同日から提供開始。開発者はGoogle AI StudioやAndroid Studio経由のGemini APIで利用でき、3.6 FlashはGoogle Antigravityにも対応する。企業向けにはGemini Enterprise Agent Platformで提供し、3.6 FlashはGemini Enterpriseアプリでも使える。
一般ユーザーはGeminiアプリで利用可能で、3.5 Flash-LiteはGoogle検索にも順次展開する。一方、3.5 Flash Cyberは前述の通り、CodeMenderを通じて政府機関・信頼できるパートナーに限定提供される。
料金(100万トークン当たり)は、3.6 Flashは入力トークン価格が3.5 Flashから据え置きの1.50ドルで、出力トークン価格が9.00ドルから7.50ドルに引き下げられた。3.5 Flash-Liteは入力0.30ドル/出力2.50ドルだ。
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