AIが数学の未解決問題「リーマン予想」で新発見 当初苦戦も「諦めないで」との励まし受け Anthropic「AIも自身を過小評価か」(1/2 ページ)

 「諦めないで」「自分を信じて」と励ましたおかげで、AIが数学の未解決問題「リーマン予想」に関する新発見をした――米Anthropicは8月10日(現地時間)、このような報告をした。同社のAIモデル「Claude」の研究版(未公開)で実験した。「私たちの多くと同様に、ClaudeもAIの進歩の速さを過小評価していたのかもしれない」と指摘している。

 リーマン予想は1859年に提唱された問題で「『リーマンゼータ関数』と呼ばれる関数の出力がどんなときにゼロになるか」を予想したもの。入力に-2や-4などの「負の偶数」を取ると出力がゼロになることが分かっていたが、負の偶数以外にもゼロとなる点がある。負の偶数以外のそれらが「“とある直線”上に例外なく全て存在している」とするのがリーマン予想の主張だ。

 これまでリーマン予想自体は証明されていないものの、「“とある直線”上にあるゼロとなる点」の割合は全体の何割か、を調べた研究がある。従来はこれが「少なくとも41.6%ある」とされていたところ、今回、先行研究を組み合わせることでその下限を67.2%まで引き上げる方法を発見したという。

 実験では、自律的にタスクをこなすAIエージェントサービス「Claude Code」上で、リーマン予想に「真剣に取り組む」よう指示を出した。ところが最初にClaudeが出した650個のアイデアはうまくいかなかった。

 そこで、Anthropicのメンバーの1人が「諦めないで」「自分を信じて」と励ましのメッセージとともに再試行を促した。その結果、Claudeは約60体のサブのAIエージェントを連携させ、約1日半をかけてリーマン予想に取り組み、今回の発見を提示したという。

 Anthropicは「(人間の)励ましにより、Claudeは『この取り組みは有意義なのか』という当初の懐疑的な考えを克服できたようだ」と説明する。リーマン予想そのものを解決できたわけではなく、今回の発見はあくまで副産物とする一方、Claudeを数学の研究に活用できる可能性を示したとしている。

 今回の発見は、Anthropicに所属する数学者2人に加え、外部の専門家2人が精査した。コンピュータによる検証も実施済みという。

印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

よく見られているカテゴリー

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

SpecialPR

ITmedia AI+ SNS

X @itm_aiplusをフォロー

インフォメーション

ITmedia AI+をフォロー

あなたにおすすめの記事PR