政府、AI事業者向け「知財保護ルール」策定 対象範囲・運用方針は?(1/2 ページ)

 政府は8月25日、生成AI事業者向けに透明性の確保と知的財産権の保護を促す「プリンシプル・コード」を策定した。AIモデルに関する情報の公表や、権利者からの照会対応などを取り決めた。法的な拘束力はなく、事業者の自主的な対応を求めている。

 AIモデル・AIサービスを開発もしくは提供する事業者を対象とする。日本でAIサービスを展開する海外企業も含まれる。なお「第三者の権利を侵害する生成物が生成されるおそれが著しく低い生成AIシステム」を開発する場合などは対象外となる。

 原則は3つある。1つ目は、AIモデルに関する情報の公表だ。AIモデルのアーキテクチャやライセンス、学習方法、学習データといった透明性に関する情報に加え、知的財産権の保護に向けた取り組みの状況を自社サイトなどで開示することを定めている。

 2つ目は、権利者による開示要求への対応だ。法的手続きにおいて、自身の創作物をWeb上で公開している人物が、その作品と同一または類似したコンテンツを出力したAIモデルの学習に自身の作品が使われているか確認する場合などを想定している。

 3つ目は、利用者による開示要求への対応だ。画像生成できるAIサービスでコンテンツを出力したユーザーが、同コンテンツと同一または類似した創作物を発見し、同サービスに使われたAIモデルの学習データを確認するといった事例を挙げている。なお、こちらの開示要求は法的手続きに利用しないことなどの条件がある。

 ただし法的な拘束力はなく、対象となる事業者には原則を実施するか、実施しない場合にはその理由を説明する「コンプライ・オア・エクスプレイン」に則した対応を求める。政府は「この文書の趣旨を理解し、これを受け入れた生成AI事業者に対して、この文書の趣旨を踏まえた対応が図られることを期待するもの」と説明している。

 プリンシプル・コードの受け入れ状況を届け出た事業者については、各自の状況を一覧化して公表するとしている。

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