26卒の3人に2人は就職活動でAIを使っている――マイナビは5月26日、2026年卒業の大学生を対象にしたこんなアンケート結果を公開した。エントリーシートの作成や、自己分析などでAIを活用しているという。
就活にかかわらずAIを活用したことがある学生の割合は、2年前から2倍以上に増えた。24年卒業の学生の39.2%から、26卒の学生では82.7%となった。就活に限定した場合でも、26卒では66.6%の学生がAIを活用していると判明した。
AIの活用目的は、エントリーシートの推敲(すいこう)が68.8%で最多だった。続けてエントリーシートの作成(40.8%)、自己分析(38.2%)、面接対策(36.6%)という結果だった。25年卒業の学生と比較すると、面接対策における活用率が17.8%から36.6%と倍増。これに対し、マイナビは「AI利用において文章の生成・推敲(すいこう)が主要な目的であることは変わりないが、それ以外にも面接対策としての利用も広まっているようだ」と分析している。
AIを活用する理由は、「作業時間の短縮」が62.6%で最も多く、「AIによって自身のアウトプットを改善・改良するため」(58.0%)、「AIによってより良いアウトプットが出せるため」(35.8%)と続いた。
企業側が選考でAIを使うことに対する学生の意見も調査した。AIを活用する評価のうち、適性検査での活用に対しては、賛成が49.8%、反対が20.0%、「どちらとも言えない」が30.2%だった。一方で面接内容の評価での活用は、賛成が24.2%、反対が47.5%、「どちらとも言えない」が28.3%となり、AIを活用する対象によって賛否が分かれた。
面接手法が学生の受験意欲に与える影響も調べた。「対面面接」「Web面接」どちらも、80%超の学生が「受験意欲が高まる」と回答。一方、「AI面接」「動画選考」どちらも、70%超の学生が「受験意欲が下がる」と答えたという。
AI面接で受験意欲が下がる理由は、「人に評価してほしいから」が41.2%で最も多かった。他にも「AIの精度が信用できないから」(34.0%)、「感情や空気をくみ取ってもらえないから」(32.9%)などの回答も見られた。動画選考で受験意欲が下がる理由は「面倒だから」(48.6%)が最多だった。
調査の対象は、26年3月に卒業予定の全国の大学生、大学院生1385人。25年4月25日〜30日にかけ、Webでアンケートを実施した。
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