このkaunistaさんの声明もきっかけとなり、一部のXユーザーから、AivisSpeechと山村響さんの関係に言及する声が上がる事態に。これを受け、Walkersは「現在、SNSなどで指摘されている事項について、内部確認を行っている」との声明を9月8日に発表。確認が取れるまで、AivisSpeechで利用できる音声合成モデルの共有サイト「AivisHub」を無期限で閉鎖するとした。
Walkersの対応に端を発し、Anneliを利用するサービスを一時停止する動きも出てきている。AIを活用したサービスなどを手掛けるMavericks(東京都港区)は同日、同社の動画生成サービス「NoLang」上で、Anneliの提供を一時停止すると発表。映像制作などを手掛けるめんこいエンタープライズ(岩手県盛岡市)が運営する音声合成キャラクタープロジェクト「こずかた学園プロジェクト」でも、Anneliを利用したYouTube動画を全て非公開にした。
声と生成AIを巡っては、本人そっくりの音声を再現するAIボイスチェンジャー技術が2023年ごろから普及。人気歌手や声優の声を無断でAIに学習させ、無関係な歌を歌わせたり、朗読をさせたりするカバー動画などが問題になっていた。24年10月には声優の山寺宏一さんや中尾隆聖さんなどが参加する「『NOMORE無断生成AI』有志の会」が発足。無断での利用をやめるよう呼び掛ける動画を公開していた。
なお、Kaunistaさんは声明の中で、NOMORE無断生成AIの運動にも言及しており、「主張には共感するところも多くある」と説明。「AivisSpeechの普及により広がった「『Anneliちゃんを取りあえずの無料で使えるナレーターずんだもんのように使う』という現状とは違う点も感じ(何しろ使っている人はそれが無断学習モデルだということは知らないので)、徐々に自分の中での違和感や声優さんへの申し訳ない気持ちが大きくなっていった」として、同運動も、今回のAnneliに関する声明の発表と、同モデルの公開停止につながったとしている。
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