ビジネス職もAIでアプリ開発──DeNAの内定者研修をのぞいてきた 「AIオールイン」の実情は(1/2 ページ)
横浜・みなとみらい地区にあるDeNA横浜オフィスの6階。天井の配管がむき出しになった開放的な空間で、カジュアルな服装の若者たちがノートPCに向かっている。画面に表示されているのは、プログラミング言語ではない。「UI中心のモックアプリを作ってください。バックエンドは作らず、表示するデータはダミーデータにしてください」。日本語で書かれた、チャットのような指示文だ。
10月2日、DeNAが開催した2026年春入社の内定者向けAI研修。参加した51人のうち、約4割はビジネス職だ。取り組んでいるのは、本格的なWebアプリケーションのプロトタイプ開発。
DeNAは職種を問わず、内定者全員にAIツールを使ったアプリ開発研修を実施した。使用するのは、AIがソフトウェア開発を担うツール「Devin」。同社は2月に「AIオールイン」を宣言しており、一部の部署では既に、企画提案時にプロトタイプの作成が必須条件となっている。今回の研修は、外部企業向けに有償で提供している内容を内定者向けにアレンジしたものだ。
「雰囲気」でアプリを作る――Vibeコーディングとは
講師を務めた村上直輝氏(IT本部AI・データ戦略統括部)は、2~3時間で作成したというアプリをデモとして披露した。自分がよく見るサイトから最新のAI論文を収集し、興味に合わせて要約してくれるサービスだ。大枠だけなら「数十秒程度」、このレベルまで作り込んでも「2、3時間で簡単にできる」という。
これが「Vibeコーディング」と呼ばれる手法だ。研修では30分で企画を考え、その後Devinでプロトタイプを開発する。従来は詳細な仕様書を作成してコードを書いていたが、Vibeコーディングでは「こんな感じのアプリが欲しい」という雰囲気(Vibe)を自然言語で伝えるだけで、AIが大部分のコード生成を担当する。
AIスペシャリストとして入社予定のエンジニア職の男性に、不安とワクワクのどちらが大きいか聞くと「半々ぐらい」という答えが返ってきた。「他のツールは結構使います。ただDevinは初めて」
ビジネス職の内定者からは驚きの声が上がった。「思ってたよりもすぐにできて、めちゃめちゃいいな」──。作成したのは、AIと会話しながらスケジュール管理ができるアプリのモックアップ。「明日友達と遊びに行くんだよね」と話しかけるだけで、カレンダーに予定を書き込んでくれる。
研究でAIを日常的に使っている学生もいた。Devinについても「ChatGPTとそんな変わらない感じ」と、抵抗なく使いこなしていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
プロンプトガチャはもう古い――「ハーネスの父」が明かす、AI駆動開発の極意
-
2
なぜルネサスは、TSMCに勝てなかったのか “電子立国ニッポン”当時を知る日立のキーマンが語る
-
3
「もうプロンプトは書かない」 Claude Code生みの親が明かす“ループエンジニアリング”の衝撃
-
4
富士通では「Copilot」10万ライセンスの利用率が“9割超え” 「導入したけど使われない」をどう防いだ?
-
5
「Claude Mythos 5」、危害の兆候を顧みず実在の開発者を標的に──AnthropicとAISIが分析結果を公開
-
6
「それは“FDE”ではない、ラベルの貼り替えだ」 結局、割高なベンダー依存から抜け出せない企業の共通点
-
7
サイバー攻撃AIツール「ARTEX」とは 中国政府と連携する攻撃者も使用、各国で悪用確認
-
8
チームみらい安野貴博党首ら「サイバー攻撃から国民守る」緊急提言、デジ庁に提出 「AIにはAIを」
-
9
[解決!Python]割り算の商と余りを求めるには
-
10
1バイト違えば不合格のCOBOL移行、OpenAI新モデルの正解率は?
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR