NTT、大規模言語モデル「tsuzumi」を提供開始 “鼓”奏者も演奏で祝福 LLM開発競争をどう戦う?(2/2 ページ)
NTTは3月25日、独自の大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi」の商用提供を始めた。記者発表会には、その名の由来である楽器“鼓”の奏者も駆け付け、祝言の演奏を披露した。
すでに500社以上の導入相談あり 「正直言ってうれしい」
LLM開発を巡る現状は、米OpenAIが手掛けるLLM「GPT-4」や、米Googleの「Gemini」など国外企業に加え、国内でもNECやサイバーエージェント、rinnaなど数多のプレイヤーが名乗りを上げている状況だ。
このような状況に対して、NTTは「オープンデータのみを学習したOpenAIのLLMでは、社内業務への適用が難しく、社内機密データをセキュアに学習させて活用したいというニーズがある」と説明。23年11月にtsuzumiの開発を発表してから商用提供を始めた今日までの間で、すでに500件以上の企業から問い合わせがあったという。
これについて島田社長は「正直言ってうれしく思っている。tsuzumiを非常に評価していただいているということだと思っているので、しっかり対応をしていきたい」と想定以上のスタートを切れたことに喜びを見せた。
tsuzumiの商用提供に併せて、tsuzumiのパートナープログラムも展開。パートナーにtsuzumiのAPIを一部無償提供し、サービスへの組み込み支援や業界・業界特化モデルの共同開発などを行うという。募集は5月以降に始める予定。他にも、tsuzumi利用者限定のコミュニティーも作り、具体的なユースケースの共有なども行うとしている。
なお、今後は6億パラメータの軽量版モデルも展開予定。島田社長は「研究所のレベルでは2月にすでに完成済み。どのように顧客へ展開していくのかを検討している段階」と明かした。
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